タイで、相次いで建物がまるごと消える現象がカメラにとらえられている。
ウッド調の立派な別荘も、1日で外壁を残し消失。
さらに箸を作る生産工場も更地となっていた。
タイでは、原材料の高騰で住宅の鉄骨などを狙って、“建物まるごと”盗まれる被害が多発しているという。

住宅や工場が忽然と消失

タイで撮影されたのは、建物が“まるごと消える”神隠しのような事件だ。

白い壁だけが残るまるで廃虚のような状態
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ここにはウッド調で南国の別荘を思わせる、すてきな住宅が建っていた。
しかし、この一軒家がわずか1日で木造の部分がなくなり、白い壁だけが残る、まるで廃虚のような状態になっていた。

跡形もなく消えた工場

また、和気あいあいと従業員が作業していた工場は、更地のような状態で、壁一枚がポツンと残る殺風景な光景になっている。

建物が跡形もなく消失…いったいなぜ?

実はタイでは、こうした“建物まるごと”窃盗事件が各地で相次いでいるという。
FNNが取材をすると、土地の所有者が困惑する事態となっていた。

現地を見せてくれた所有者は、「こちらがお箸の工場です。部屋やトイレもありましたが、今は何も残っていない」と説明。
この工場では箸を製造していて、7月までは何の異常もなかった。

現地を案内してくれた土地の所有者

ところが、その1カ月後、土地の所有者によると「建物もお箸を作る機械も全部なくなっていた」という。
なんと8月に所有者が工場を訪れると、跡形もなく消えていたのだった。

空白の1カ月間にいったい何があったのか、その一部始終を地元住民が見ていた。
地元住民によれば、「門が開いていて、車で中に入り、ものを盗った」という。

実はこの工場、“建物まるごと”窃盗団に盗まれていたのだ。 

窃盗団の様子について、住民は「ピックアップトラックと大型トラックの計2台で来た」と語る。
トラック2台を使い、わずか2~3日の間に壁一枚だけを残し、すべて盗んでいったという。

窃盗団の狙いは住宅の鉄骨

事件の要因として指摘されているのが、コロナ禍後の住宅需要の回復だ。
現地では、鉄などの原材料の高騰で、住宅の鉄骨などが狙われる窃盗被害があとを絶たないという。
(「イット!」 12月11日放送より)

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