2024年のパリ・パラリンピック車いすテニス男子ダブルスで銀メダルを獲得した出雲市出身の三木拓也選手が、15日に松江市で開かれた交流イベントに参加、プレーやトークを通じて車いすテニスの魅力を伝えました。
懸命にボールを追い…華麗な背面ショット。パリ・パラリンピック車いすテニス男子ダブルスで銀メダルを獲得した出雲市出身の三木拓也選手です。15日に松江市で開かれた交流イベントに参加しました。約180人の参加者を前にラリーを実演。巧みに車いすを操り、的確なショットを決めるなど世界トップレベルのプレーを披露しました。
松田向太くん:
三木選手からもらったラケット。かっこいい。
こう話すのは、ラリーのパートナーを務めた松田向太くん。松江市に住む小学4年生です。三木選手に憧れて、2023年から車いすテニスを始めました。向太くんは2022年、右足に骨肉腫を発症。入院生活を送る中で三木選手のことを知りました。2月に初対面を果たした憧れの三木選手と念願だったラリーです。
向太くんは積極的に前へ、懸命にメダリストのショットに食らいつきました。
松田向太くん:
楽しかったです。3点ぐらい取れました。
Q将来の夢は
パラリンピックで金メダルをとります。
パリ・パラリンピック車いすテニス男子ダブルス銀メダリスト・三木拓也選手:
このあとトークショーでは、三木選手がパラアスリートとしてのこれまでの経験を振り返りました。
三木拓也選手:
テニスに関わって生きていくと決めた18歳の少年が、テニスをするなといわれるのは結構ハードだった。(車いすテニスを)見つけてからもう一回スポーツができるってなと、やはりリハビリも頑張れましたし、自分にとって新しい目標ができたかなと思います。
三木選手は高校3年生の冬、左膝に骨肉腫を発症。テニスをあきらめかけた時に出会ったのが車いすテニスのレジェンド・国枝慎吾さんのプレーでした。その後、2012年のロンドン大会から4大会連続でパラリンピックに出場、2024年9月のパリ大会では、男子ダブルスで18歳の小田凱人選手とペアを組み、初めて銀メダルを獲得しました。
三木拓也選手:
失敗自体が悪いことじゃない。そこから次どうするのかを考えた結果、勝てればそれでいいし、負けたらどうしたら勝てるかを考えればいいだけ。
三木選手は自身の競技人生を振り返り、失敗を次に生かすことが大切だと呼びかけました。
三木拓也選手:
少し動いてやってみる?ナイスショット!
交流会では、スポーツ用車いすの体験コーナーも設けられ、参加者がプレーを体験、車いすテニスの楽しさを感じていました。
三木拓也選手:
誰かが何かを始めるきっかけになれるのは、選手として結果を出すのと同じくらい価値があると思うので、そういう子がどんどん増えてくれたらうれしい。
三木選手は、今後も車いすテニスの魅力を広く伝えていくとともに、2年後の2026年に活動拠点の愛知県で開かれるアジアパラ競技大会出場を目指すということです。
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