トランプ次期米大統領はSNSに「パナマ運河を間違った手に渡すことは決して許さない」とも投稿した=ロイター

【ワシントン=時事】トランプ次期米大統領は21日のSNSへの投稿で、中米にあるパナマ運河について、「もし道徳的、法的な原則が守られないのなら、パナマ運河をわれわれに全面返還することを求めるだろう」とパナマ政府に警告した。同時に、米企業に対する運河通航料が高過ぎるとけちをつけた。

パナマ運河は太平洋と大西洋を結ぶ世界の物流の要衝。米国の支援で1914年に開通し、米国による管理が長く続いたが、99年にパナマに全面返還された。通航する船舶の70%以上が米国の港の利用便で、中国、日本が続いている。

パナマは近年中国との経済協力を強化しており、一部の港の管理を中国系企業が担っている。トランプ氏はこれに不満を募らせている可能性がある。

トランプ氏は投稿で、パナマ運河建設に米国が果たした役割を強調した上で、「パナマ運河を間違った手に渡すことは決して許さない」と主張。さらに「これは他国の利益のために与えられたものではなく、協力の証しとしてわれわれとパナマに与えられたものにすぎない」と訴えた。

また、通航料に関して「わが国の海軍と企業は非常に不公平、不適切な扱いを受けてきた」と不満をぶちまけ、「われわれへの『ぼったくり』はすぐに停止されるだろう」と述べた。

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