【NQNニューヨーク=矢内純一】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比176ドル59セント高の3万8852ドル27セント(速報値)で終えた。米連邦準備理事会(FRB)が年後半に利下げを始めるとの観測から主力株の一角に買いが入った。半導体などハイテク株が上昇したことも投資家心理を支えた。
前週末発表の4月の米雇用統計で雇用者数や賃金の伸びが市場予想を下回った。労働市場の過熱感が薄れ、FRBの利下げ開始が一段と先送りになるとの観測が後退した。インタラクティブ・ブローカーズのホセ・トーレス氏は「FRBは遅かれ早かれ利下げに踏み切るとみる投資家が増えている」と話していた。
取引時間中には、イスラム組織ハマスがイスラエルとの休戦案を受け入れると伝わった。原油先物相場が下げに転じ、米国株に買いが入る場面があった。ただ、最終的な合意に至るかどうかは不透明な面があり、株買いの勢いは限られた。
ダウ平均の構成銘柄では、アナリストが目標株価を引き上げたウォルト・ディズニーの上昇が目立った。マイクロソフトとキャタピラーも高かった。半面、前週末に大幅に上昇したアムジェンとアップルが下げた。ボーイングも下落した。中型機「787ドリームライナー」を巡り、米連邦航空局(FAA)が調査を始めたと伝わり、売りが出た。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前週末比192.917ポイント高の1万6349.245(速報値)で終えた。アナリストが投資判断を引き上げたマイクロン・テクノロジーが上昇した。エヌビディアなど他の半導体株に買いが波及した。
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