愛犬「コマンダー」と遊ぶバイデン米大統領(2021年、米東部デラウェア州)=ロイター

【ワシントン=時事】米中西部サウスダコタ州のノーム知事(共和党)が、バイデン大統領の愛犬の殺処分を主張し、物議を醸している。党派を超えて批判が強まっており、11月の大統領選を控え、共和党の足を引っ張る可能性も出てきた。

ノーム氏は、大統領選でトランプ前大統領の副大統領候補の一人とされる。5日のCBSテレビの番組で、バイデン氏の愛犬がホワイトハウスで大統領警護官らにかみつく騒ぎを何度も起こしたことに触れ、「バイデン氏の犬が殺処分されるまでに何人が危険な目に遭えばいいのか」と語った。

CBSによると、ノーム氏は7日出版の回顧録でも、バイデン氏の愛犬の殺処分に言及。また、約20年前に自らが飼っていた犬を銃殺したことも明らかにしている。

殺処分の主張に対し、ジャンピエール大統領報道官は「非常識だ」と反発。「この愛犬家の国で、犬を殺すことを話す指導者がいるのは不愉快だ」と嘆いた。ギングリッチ元下院議長(共和党)は政治専門サイトのポリティコに「(ノーム氏が)副大統領に選ばれる可能性はなくなった」と断言した。

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