【NQNニューヨーク=戸部実華】7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比31ドル53セント高の3万8883ドル80セント(速報値)で終えた。米国の利下げ先送りを巡る懸念の後退が引き続き相場を支えた。半面、ダウ平均は前日までの4営業日で1036ドル上昇し、主力株の一角に利益確定売りも出やすかった。7日に決算を発表したウォルト・ディズニーが大幅に下げたことも、指数の重荷となった。
労働市場の過熱感が薄れつつあるとの見方から、米連邦準備理事会(FRB)が年後半にも利下げに転じるとの観測が改めて広がっている。7日の米債券市場では長期金利が前日終値(4.48%)を下回って推移し、株式の相対的な割高感が薄れたことも株買いを支えた。ダウ平均の上げ幅は一時100ドルを超えた。
買い一巡後は伸び悩み、午後に小幅安に転じる場面があった。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が節目となる5200を一時回復したものの、明確に上回る水準を維持できなかった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアなど半導体株の一角が売りに押され、株式相場の重荷となった。
個別銘柄ではビザやキャタピラー、ユナイテッドヘルス・グループが上昇した。データセンターのサーバーで人工知能(AI)のソフトウエアを動かすための独自の半導体開発に取り組んでいると6日に伝わったアップルも上昇した。半面、ディズニーは大幅安。2024年1〜3月期決算で売上高や動画配信の契約者数が市場予想を下回った。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、前日比16.690ポイント安の1万6332.555(速報値)で終えた。
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