ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=稲場三奈】8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比12ドル64セント安の3万8871ドル62セントで推移している。目新しい取引の材料を欠くなか、持ち高調整の売りが相場の重荷となっている。半面、ディフェンシブ株の一部に買いが入り、指数を支えている。

ダウ平均は前日までの5営業日で1000ドルあまり上げていた。米連邦準備理事会(FRB)が年内に利下げを始めるとの見方から、株買いが続いていた。短期間で大きく上げた後で、主力銘柄の一部には持ち高調整の売りが出ている。8日の米債券市場で長期金利が前日終値(4.46%)を上回っており、金利の上昇で株式の相対的な割高感も意識されている。

ダウ平均の構成銘柄では、キャタピラーやナイキ、マイクロソフトなどが安い。インテルも下げている。米証券取引委員会(SEC)に8日提出した資料で、2024年4〜6月期の売上高見通しが従来予想の中央値以下になると公表した。

一方、ユナイテッドヘルス・グループやトラベラーズといったディフェンシブ株の一部が上昇している。シスコシステムズとボーイングも高い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。配車サービスのリフトが高い。前日夕発表の24年1〜3月期決算で、売上高などが市場予想を上回り、好感した買いが入っている。テスラも安い。

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