【NQNニューヨーク=横内理恵】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比23ドル11セント安の3万9033ドル28セントで推移している。ダウ平均が前日まで6日続伸した後で持ち高調整や利益確定の売りが先行している。一方、同日発表の米雇用指標が労働需給の緩みを示した。年後半の米利下げ観測は相場を下支えている。
ダウ平均は前日までの6営業日で1200ドルあまり上昇した。短期間で大きく上げ、一部の業種や銘柄の割高感が意識されやすい。ダウ平均の構成銘柄ではないが、英半導体設計のアーム・ホールディングスが大幅に下落している。前日夕に四半期決算とあわせて公表した通期見通しが慎重と受け止められ、株式相場の重荷となっている。
9日発表の週間の米新規失業保険申請件数は23万1000件と昨年8月以来の高水準となり、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(21万4000件)を上回った。労働市場が均衡に向かい、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動きやすくなるとの見方は相場を支えている。ダウ平均は小幅な上昇に転じる場面がある。
ダウ平均ではセールスフォースやIBMが安い。マクドナルドやナイキも下げている。一方、ホーム・デポやシェブロン、キャタピラーが高い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。
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