動物虐待ではないかと論争になっている中国の“パンダ犬”。
FNNは、パンダ犬が飼育されている動物園を独自取材、さらに渦中の販売業者を直撃した。

動物園の客のお目当てはパンダではなく…

取材班が訪れたのは、中国・江蘇省泰州市にある泰州動物園。

この記事の画像(11枚)

パンダ犬の前に、お客がたくさん来ていた。

“パンダ犬”を見に来た人:
かわいいです。とても小さいです。
(Q. この動物は何だと思いますか?)
パンダ。パンダだと思います。

動物園の多くの客のお目当ては、パンダではなく、“パンダ犬”だった。

パンダ犬の前にある看板には、「パンダに似ているチャウチャウ」と書かれていて、また「食事はドッグフード」と書かれていた。

このパンダ犬の展示をきっかけに大勢の客が訪れるようになったというが、 その一方で、犬を白と黒で染める行為が動物虐待なのではと批判する声も上がるなど、 国境を越えて物議を醸している。

動物園側は、パンダ犬が来た時には、すでに白黒に染まった状態だったと説明している。

中国SNSには虎そっくりの大型犬も

中国のSNS上には、虎柄に染められたトイプードルとみられる犬、さらに虎そっくりに大型犬が染められていて、街の中を散歩している様子もあった。

本物の虎とそっくりだが、これは犬。街中ですれ違えば、騒ぎになってもおかしくないクオリティーだ。
投稿者も「迷惑行為」とハッシュタグをつけていた。

さらに… ゾウのキャラクターを模しているのか。
尻尾がゾウの鼻になっていて、かなり立体的になっている。

ほかにも、犬の尻尾を使い、クマや金魚の泳ぐ姿を再現した映像もあった。

“パンダ犬”を動物園に販売した業者直撃

こうした中、取材班は物議を醸しているパンダ犬を動物園に販売した業者を取材した。

目の前でパンダ犬を見てみると、目の周りなど、とてもパンダにしか見えなかった。
動物虐待を指摘する声をどう受け止めているのか。

“パンダ犬”販売業者:
ある人は虐待と思い、ある人は斬新な考えだと思っています。
単純に色を染めるだけで、虐待と言われるとちょっと…。

…と、動物虐待ではないと主張。

また、毛染めに使う染料は日本から取り寄せた動物用のものなので、安全上の問題はないとも説明した。

一方で、専門家は...

Cafelierペットクリニック・小林充子院長:
パンダ犬で結構目の周りとかもね、目の中に入ったりとか、その粘膜面にカラーリング剤が入るっていうのは危険かなと思いますね。

また、毛染めにかかる時間が長い場合には問題があると指摘する。

Cafelierペットクリニック・小林充子院長:
普段生活をしていくうえで、カラーリングというのは必要なことではないので、 体力的にも負担をかけてやるっていうのは、虐待といえば虐待とも言えるのかなと思いますけど。
(「イット!」5月10日放送より)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。