中国などのネットで話題となった“パンダ犬”。チャウチャウの身体の一部を染めてパンダそっくりの模様に仕立てたものだが、動物園などで人気を集める一方、一部では虐待との指摘もある。

”パンダ犬”について取材に応じた茅紅君さん(写真右)
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染色の工程や安全管理、虐待との指摘があることなどについて、中国・江蘇省で「莱恩宠物」など関連するペット会社を経営する茅紅君さんに聞いた。

“パンダ犬”の人気について

ーーなぜ、“パンダ犬”の人気が出たと思いますか。
以前にパンダ犬を扱っていたのは、単に屋外の動物園が一部の動物を入れる条件を満たせず、それを補うために行っていました。急に人気が出たのは、斬新なアイデアがちょうど労働節(5月1日~)の連休と重なり、みんなが撮影した映像をSNSにあげたからではないでしょうか。庶民の力は大きいので、一気に爆発しました。私たちもこのようになるとは思っていませんでした。

このような大騒ぎになってしまったことは、必ずしも良いことではないと思います、なぜなら一部の人は文章の都合の良い部分だけを切り取って引用したり、すきに乗じたりしているからで、この一部の特別に極端な人たちがこの可愛い犬を「虐待」という単語で形容するのは間違っていると思います。ものごとは楽観的に見るべきで、小さいペットを大げさに扱ったり、切り取って捉えたり、さらに「虐待」という2文字を加えてはいけません。日本も含めて中国の「虐待」というの2文字の意味を理解するべきだと思います。

染める行程と安全管理

ーー染めるにはどれくらいの時間がかかるのでしょうか。
染色の過程は特別丁寧に作業をするので、長い時間がかかります。1匹で4時間くらいか、それ以上かかります。ペット美容師も一種の専門職で、染色に対しては特別高いレベル(技術や条件)が求められますし、また動物を傷つけないようにとても気をつかっています。

ーー終わるまでに問題はありませんか。
基本的に特に問題はありません。我々が染色に対して求めていることは、例えば、犬は100%健康な時に染めることにしています。そして、染料や各段階を含めて、全てにクリアすべきレベルがあります。多くの観光客に見てもらうので、私たちはペット美容師に染色の環境について高いレベルを求めています。

ーーチャウチャウは(染色の際)落ち着いていられますか。
基本的に染色の前に、私たちは全ての犬を特別な観察下に置きます。少しでも気分や体調が悪ければ、私たちは染めません。動物も1つの命ですし、尊重しなければならないと思っています。

ーー“パンダ犬”を染める染料は日本から仕入れていると聞きましたが。
そうだと思います。ペット美容師が先日そう言っていました。

ーー染料は人間用か動物用か。品質は良いのか。
動物専用です。現在、ペット美容師はこの製品をずっと使用しています。彼らに聞いたところ、他の製品を使ったことがないので効果の比較については明確に答えられないということでした。今のところ(この製品で)うまくいっていて、他の製品に変える必要もないので、比較は出来ません。

ーー動物にやさしい天然の染料ですか。
染料会社はそう言っています。私達から見ると、全ての問題に100%はありません。中国も日本もみんな同じで、確定的なものはひとつもありません。染料会社の宣伝ではとても良いということを言っていました。

虐待ではないか、との指摘について

ーー虐待ではないかという声がありますがどう思っていますか。
ネット上では動物虐待ではないかと疑問を呈する人も多く、日本のテレビからもよく聞かれますが、このように言うしかありません。日本を含め中国の多くの場では、新しいこと(創新)はやはり学ぶべきです。ただ、人の立場はそれぞれ違います。ある人は虐待だと言いますが、ある人は創新だと言います。先ほど、虐待という単語について明確に言いましたが、外国の一部の国は中国の虐待という2つの文字がどのように解釈されているかを調べてみてもいいでしょう。虐待は残酷、あるいは極端な手法や方法で事や動物、人にあたるのが虐待です。もし色を染めただけで虐待と呼ぶのなら、日本で髪を切る美容師はすべて虐待師になると思います。あなたはどう思いますか。

物事に対する見方は人によって違います。私はみんなが楽観的に物事を見るべきで、極端な心や見方で物事を見ないでほしいと思います。そうすれば人々はみな明るくなると思います。

ーー犬はどう思うでしょうかね。
チャウチャウは私たちが聞いても分からないので、もしあなたがその気持ちを聞きたいなら、直接聞いてみたらいかがですか。チャウチャウに通じるかもしれませんよ。

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