韓国で告訴・告発される事件の件数は、年度によるものの、人口比で日本の百数十倍もあるという。

韓国で生れ育ち、2023年に日本に帰化した作家・シンシアリー氏はそこに「悪くないなら、なんで謝った?」という韓国ならではの考え方があるからだと指摘する。

“2030”と呼ばれる韓国のZ世代について分析するリー氏の著書「Z世代の闇 物質主義に支配される韓国の若者たち」から、韓国の検事総長まで巻き込むほど“告訴”が多くなってしまう根深い理由について、一部抜粋・再編集して紹介する。

「悪くないなら、なんで謝った?」

韓国で暮らす人なら、「悪いことをしてないなら、なんで謝った」と一度は言われたことがあるでしょう。

社会が人間関係でできているかぎり、よいことばかりの社会はありえません。ことの重大さはともかくとして、誰かになにかで謝る必要が出てきます。

そんなとき、なにかの理由で誰かに謝ったあと、相手が素直に「もういいですよ」と許してくれるならいいのですが、韓国では、特にお金の話になるとそうはなりません。

韓国では「悪くないなら、なんで謝った?」と言われることが多いという(画像:イメージ)
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謝ってもそこで終わらず、謝罪以上のことを要求され、そのことで「それはもう謝ったではないか」「それとこれとは話が違うではないか(私の責任ではない、など)」と反論すると、その相手はほぼ決まってこう言います。「悪くないなら、なんで謝った?」。

すなわち、悪い事柄に対して謝ったつもりでも、相手は謝ったから(その人が)悪いと認識、というか利用してしまうわけです。

韓国の告訴件数は「日本の百数倍」

これが、韓国で不思議なほど告訴・告発が多い理由のひとつです。

告訴・告発の件数は、年度によるものの、人口比で日本の百数十倍。特に、「誣告(ぶこく・故意に事実と異なる内容で訴えること)」によるものが多く、明らかにわざと相手を告発することも少なくありません。

制度が異なるので単純比較は難しい部分もありますが、偽証、誣告などは、同じく人口比で日本の数百倍にもなると言われています。

韓国の告訴件数は「日本の百数倍」だという(画像:イメージ)

最近もスパイ道具のような小さな録音機、隠しカメラなどが人気で、親が小学生の子供のカバンに、先生を告訴するために盗聴器を仕掛けて話題になったりもしました。

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