【バンコク=藤川大樹】タイ王室への侮辱や中傷を罰する「不敬罪」の見直しを訴え、1月下旬からハンガーストライキを始め入院中だった女性活動家ネティポーンさん(28)が14日、心臓発作で死亡した。タイでハンストの末に亡くなった活動家は初めてだという。

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 地元メディアなどによると、ネティポーンさんは2022年2月、王室の車列の通行に伴う交通規制が「迷惑か」を問うアンケートを実施し、不敬罪で起訴。別の事件で有罪判決を受け、今年1月26日に収監された。  ネティポーンさんは翌日から司法制度改革などを求め、ハンストを開始。弁護士が約1週間前にネティポーンさんを訪ねたところ、やせ細り、頭痛や全身の痛みなどを訴えていたという。14日午前6時過ぎに心臓発作を起こし、約5時間後に搬送先のタマサート大学病院で死亡が確認された。  タイでは反政府デモが拡大した20年7月以降、これまでに300人以上が不敬罪で起訴されている。 

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