ハレクラニフェアで提供する(左から)「ココ・マイ」、「トロピカル・ドラゴン」、「ナナミ」。いずれも提携15周年の記念カクテルだ=東京都千代田区の帝国ホテル東京で、明珍美紀撮影

 東京都千代田区の帝国ホテル東京で開催中の「ハレクラニフェア」で、米オアフ島のホテル「ハレクラニ」と帝国ホテルの女性バーテンダーらが共同で創作したカクテルが提供されている。ハワイと日本の素材を組み合わせるなど、双方の交流や友好をカクテルで表現している。

 帝国ホテル東京のメインバー「オールドインペリアルバー」(本館中2階)と「インペリアルラウンジ アクア」(同17階)に南国風のカクテルが登場。その一つ、「ココ・マイ」は「ハワイと日本の友好」がテーマで、日本のピートウイスキー(ピート由来のスモーキーな香りが特徴のウイスキー)に、ココナツミルク、バナナ、米を使用した。一方、「トロピカル・ドラゴン」は、米からつくったドライジンをベースに、ハワイのリリコイ(パッションフルーツ)などを使用する。モクテル(ノンアルコールのカクテル)では「ナナミ」があり、パイナップルやビネガーをベースに国産のかんきつを合わせたフローズンのドリンクだ。

 いずれも、ハレクラニのバーテンダーでミクソロジーディレクターのテューダ・サリアンさんと、帝国ホテル東京のバーテンダー、渡辺杏奈さんが一緒に考案した。ミクソロジーは、混ぜ合わせるという意味の造語。近年、自由な発想でカクテルの味を追求するミクソロジストが注目されており、サリアンさんもその一人。ニューヨークのバーなどで働いた経験を生かし、ハレクラニでは「ドリンク開発の陣頭指揮を執っている」という。

ホテル「ハレクラニ」のミクソロジーディレクター、テューダ・サリアンさん(右)と帝国ホテル東京のバーテンダー、渡辺杏奈さん=東京都千代田区で(帝国ホテル東京提供)

 同フェアは帝国ホテルとハレクラニとの国内予約受け付け業務に関する提携(2009年)を機に始まった。提携15周年の今年のフェアにちなみハレクラニのシェフらと来日したサリアンさんは「ハワイのカクテルは甘く、強いものでなければならないという既成概念にとらわれず、素材をどう組み合わせれば、味のバランスがよくなるのかを常に考えている」と言う。バーテンダー歴12年の渡辺さんは「ミクソロジストとして先進的なカクテルをつくるサリアンさんとの共同作業はとても参考になった」と話す。

 同フェアは30日まで。これらの記念カクテルのほか、ハレクラニのペストリーシェフが考案した新作ケーキで、ココナツのムースやグアバなどのクリームを用いた「エキゾチック」などもあり、ホテルショップで販売している。詳しくは帝国ホテルのホームページ。【明珍美紀】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。