JR東海は17日、東海道新幹線に、グリーン車より上質な完全個室タイプの座席を設けると発表した。2026年度中の導入を予定しており、国鉄時代に登場した「100系」の引退以来23年ぶりに個室が復活する。

 最新型車両「N700S」のデッキ部分を改造し、1~2人用の個室を1編成あたり2室設ける。レッグリスト付きのリクライニングシートや個室専用のWi―Fiを備えるほか、照明や空調は個別調整できるようにするという。

 すでに車内サービスを終了したワゴン販売や喫煙ルーム用のスペースを有効活用する予定で、全体の座席は減らさない方針。車内でオンライン会議を行いたいというビジネスパーソンや、プライバシーを確保したい客の利用を想定しているという。

 料金や運転区間は今後決めていくというが、丹羽俊介社長は「東京―博多間を走らせることをめざし、JR西日本と協議していきたい」と話した。

 東海道新幹線では1985年に登場した2階建ての100系が個室を備えていたが、2003年に引退。山陽新幹線を走る「700系レールスター」には4人用のコンパートメントがある。(細沢礼輝)

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