熊本県産山村田尻の「池山水源」でホタルが舞い始めた。県内平野部ではすでにホタルは姿を消す中、夏の訪れが遅い水源は「見納めスポット」。村観光協会によると、ホタルの乱舞は、7月上旬まで楽しめそうだという。
毎分30トンもの水がわく池山水源は、くじゅう連山の南西、標高750メートルを超える山あいにある。環境省の名水百選にも選ばれている、折り紙つきの「うまい水」だ。
樹齢200年を超える巨木が林立する中、ホタルが明滅を始めるのは午後7時半ごろ。日没を待っていたかのようにやぶの中で光り始め、やがて水源の池の上へ。闇が濃くなるに従ってホタルは頭上高くで乱舞を始め、見上げていると満天の星の中に飛び込んだような感覚に陥る。
水源周辺は照明がなく、足元を照らす明かりが欠かせないが、協会は照明をホタルに向けないよう配慮を求めている。また、水源の水は飲用になるため、ペットの同伴は禁じられている。(城戸康秀)
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