《お盆の観光地に影響も》

[愛媛] 道後温泉 宿泊キャンセル相次ぐ

全国有数の観光地、松山市の道後温泉では、観光シーズンを迎えたホテル業界に影響が広がっています。

「道後温泉旅館協同組合」によりますと、臨時情報の発表を受けて宿泊のキャンセルが相次ぎ、組合に加盟するおよそ30のホテルや旅館で数千人規模にのぼる見込みだということです。

このうち「道後プリンスホテル」では、臨時情報の発表のあとからキャンセルが相次ぎ、11日までに200人を超えたということです。

ホテルでは、夏休みのかき入れ時に向けて、1億円余りの改修費をかけて新たに露天風呂付きの客室など3部屋を設けましたが、この部屋のキャンセルも出ているということです。

ホテルの佐渡祐収社長は「最もにぎわう夏休みに向けて、部屋の改修や受け入れの準備などに全力をかけてきたので、非常に厳しい状況だ。災害時の安心安全に万全を期していることを引き続き、お伝えしていきたい」と話していました。

[高知] 伊尾木洞 ガイドツアーが中止に

NHKの連続テレビ小説『らんまん』の撮影も行われた人気の観光地、高知県安芸市の「伊尾木洞(いおきどう)」では、ボランティアによるガイドツアーの受け付けを当面、中止する対応を取っています。

洞窟は海岸に近く、周辺は津波の浸水が想定されていることから、市や地元の観光協会は臨時情報の発表以降、観光案内所にハザードマップを置くなどの対応をとっています。

その一方で、ボランティアによるガイドツアーは予約のキャンセルも入っているということで、観光協会は安全面などを考慮してツアーの受け付けを当面、中止することにしました。

安芸市観光ボランティアガイドの会の根木勢介会長は「ガイドの予定がキャンセルになって残念ですが、やむをえないです」と話していました。

《巨大地震に備えて》

[和歌山] 避難所の開設を速やかに

和歌山県海南市では、避難所の開設手順などを再確認しようと、担当の職員28人が市の会議室に集まりました。

はじめに、防災担当の職員から住民の安否確認や物資の供給のため避難者名簿を作っておくことなど、避難所を開設する際の注意点が伝えられました。このあと、職員たちは避難した住民向けの段ボールベッドや簡易トイレの組み立てを行い、手順を一つ一つ確認し合いながら完成させていました。

参加した職員の1人は「段ボールベッドの組み立ては手順を忘れているところもあったので、確認できてよかったです」と話していました。

海南市危機管理課の山本博也課長は「初めて発表された情報で戸惑いもありますが、これをきっかけに見直しを行い、万全の備えをしていきたい」と話していました。

海南市では臨時情報の発表を受けて市内2か所に避難所を開設していて、職員が24時間態勢で対応しているということです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。