2022年8月の豪雨で一部区間の運休が続くJR米坂線(山形県米沢市―新潟県村上市)の復旧に向けた機運醸成と沿線自治体の連携を深めるため、山形県小国町のJR小国駅前広場で31日、「米坂線復活絆まつり」が開かれ、大勢の人が訪れた。
セレモニーには山形・新潟両県の知事や沿線自治体の市町村長らが出席した。山形県の吉村美栄子知事は「きょうが本当のスタートだと思っている。みんなが力を合わせて絶対に復活させるんだという、強い気持ちを持って取り組んでいくことが重要」、新潟県の花角英世知事は「みなさんとしっかり復旧の思いを共有して、一日も早い復旧を実現していきましょう」とあいさつ。実行委員長の仁科洋一・小国町長は「地域一丸となって米坂線を盛り上げ、路線の必要性と重要性を関係機関などに訴えていく必要がある」と述べた。
米坂線沿線に住む中高生らは「応援メッセージ」を発表した。町外の高校に進学予定という小国中の3年生2人は「電車は単なる移動手段ではなく、学習する空間で、交流の場でもある」「草がはえわたり、荒れ果てた線路を見ていると悔しい気持ちでいっぱいになる」などと早期復旧を願った。
会場では、米坂線に関する歌やダンスのステージがあり、全駅のスケッチや、住民らが寄せた思い出のエピソードなどが展示された。新潟県の村上市や関川村を含め、沿線地域の地酒や食品、特産品も販売された。(大谷秀幸)
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