学校(写真はイメージ)=ゲッティ

 岡山県内のPTAでつくる県PTA連合会(岡山市)が、2024年度末で解散することを決めた。会員の減少が続き、活動の継続が困難となったのが理由。全国組織の日本PTA全国協議会からも退会する。県教育委員会によると、都道府県レベルの連合会が解散するのは全国で初めてという。

 岡山県PTA連合会は1948年に設立され、県内の郡市単位のPTA連合会が加盟。公立小中学校の保護者と教職員が会員となり、広報紙作りの研修や、県教育委員会に対する要望活動などを行っている。

 事務局によると、2008年度には県内全21郡市が加盟し、約18万人の会員がいた。しかし、09年に岡山市が退会すると役員選出や行事出席への負担から追随する団体が相次ぎ、24年度は5団体約9800人に減少した。

 これに伴い、運営の柱となる年会費収入も減少。1人当たり30円だった会費を130円に値上げしたり、研修会の経費を削減したりしてきた。ただ、積立金や繰越金を充てても25年度以降は赤字が見込まれることから、4月の臨時総会で解散を決めた。

 県PTA連合会は2日にホームページで解散を公表した。神田敏和会長は「会員の大幅な減少に歯止めをかけることができず、活動が継続できないと判断した」などとコメント。県教委は県内のPTA団体同士の情報共有を支援するなど、「県PTA連合会が担ってきた役割を補完できる体制を整えたい」としている。【平本泰章】

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