リニア中央新幹線の工事が原因とみられる水位低下が確認された岐阜県瑞浪市大湫町の一部地点で地盤沈下が確認された問題で、JR東海の丹羽俊介社長は4日の会見で「トンネル工事による水位低下の影響を否定できない」と述べた。今月中旬に住民説明会を開いたうえで、沈下が確認された地点周辺約60世帯の家屋に被害が出ていないかなど、調査を行う予定という。

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 JR東海によると、大湫町の一部地点で5月末以降、地表面を計測した30カ所のうち12カ所で0.6センチ以上の地表面の沈下がみられ、そのうち2カ所は2センチ以上の沈下が確認されたという。同社は原因について、水位低下の影響のほか地表面の周期的な変化も考えられるとして、GPSを用いた計測などを行い調査する予定だ。

 丹羽社長は「地域にお住まいのみなさまには大変なご心配とご迷惑をおかけしている」と述べた。

 また、今月以降に始める予定だった湧水(ゆうすい)対策工事と同様の工法を採用していた鹿児島県の北薩トンネルで7月にコンクリート内壁がはがれ落ちるなどの問題が起きていることについては「中央新幹線の工事で発生させることは、絶対に回避しなければならない」と述べた。現在の工法の見直しを含めて今後の対策を検討するという。(米田怜央)

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