大河ドラマの影響もあり、多くの観光客でにぎわう石山寺=6日、大津市

滋賀県は、昨年1年間に県内を訪れた観光客数が速報値で約4997万人だったと発表した。前年から9・9%増となったが、いまだコロナ禍前の9割にとどまっているため、県観光振興局は「観光産業は引き続き厳しい状況が続いている」としている。

調査は、県内の観光地で年間観光客数1千人以上が見込まれる観光地約800地点を対象に、市町から寄せられた各施設の観光客数を集計した。

その結果、県内への観光客数は速報値で、前年を450万2926人上回る4997万3736人だった。昨年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に移行したことや、コロナ禍で中止となっていた祭りなどのイベントが通常開催に戻ったことなどが数字を押し上げた。

月別では、8月(515万5336人)、11月(506万6401人)、5月(477万3961人)の順に多く、いずれの月でも前年を上回った。

一方で、外国人観光客数は、円安や航空路線の再開などを背景に44万5512人と前年比で5・4倍増となったが、コロナ禍前だった令和元年の7割程度にとどまっているという。

同局は国内誘客の増加策として「宿泊や滞在型観光の拡大に向けた新たな観光コンテンツの創出が重要だ」とした上で、外国人観光客獲得についても「雪や伝統文化の体験などターゲットに応じた魅力発信をしていきたい」としている。

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