「富津漁協江戸前白ミル」を試食し、舌鼓を打つ熊谷俊人知事(左)=千葉市中央区で2024年11月7日午後4時22分、大槻英二撮影

 2024年度の「千葉ブランド水産物」に、千葉県は7日、「富津漁協江戸前白ミル」と「勝浦釣り寒マカジキ」の2品目を新たに認定したと発表した。同水産物は全国に誇れる優れた県産を認定。「千葉のさかな」の象徴として重点的にPRし、味にふさわしい値が付くようにブランド化を図る。

 江戸前白ミルは富津漁協でのみ取り扱う希少品。明治初期に始まった「潜水器漁業」と呼ばれる伝統的な漁法で取る。特殊な潜水服を着た潜水士が水深8~15メートルの海底に潜り、目視で一つずつ漁獲する。朝、水揚げし、その日のうちに出荷。コリコリとした歯ごたえがあり、甘みのある濃厚な味わいで、すしネタとしても人気がある。12月から翌年4月にかけて出回る。規格は殻長9センチ以上。

 釣り寒マカジキは新勝浦市、勝浦の両漁協で取り扱う。秋から春にかけて勝浦沖には、エサとなるサンマやサバを追って脂の乗ったマカジキが来遊する。はえ縄・ひき縄による釣り漁業で漁獲。すぐに船上で内臓や血合いを取り除き、冷却を行うなど鮮度管理を徹底している。旬は11月から翌年3月で、規格は20キロ以上。

 いずれも参考価格(平均浜値)は1キロ当たり1000円前後。

 この日、そごう千葉店(千葉市中央区)で行われた認定書交付式で、熊谷俊人知事は水産・加工事業者らを前に「県が認定することで、一人でも多くの皆さんに知ってもらい、少しでも高い値段で評価してもらうことで、水産・加工事業が継続・発展できるようにしたい」とあいさつした。同店地下1階の食品売り場では11日まで「千葉ブランド水産物フェア」を開いている。

 千葉ブランド水産物はこれらの新規2品目のほか、「銚子つりきんめ」など15品目について3年の期限を迎えたことから再認定し、これまでに認定したものと合わせて計38品目となる。【大槻英二】

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