26年後には単独世帯の半数近くを高齢者が占める

国内の全世帯に占める1人暮らし(単独世帯)の割合が令和32(2050)年に44・3%となり、うち65歳以上の高齢者が半数近くに達することが、12日公表された国立社会保障・人口問題研究所の「日本の世帯数の将来推計」で分かった。未婚者の割合が高い団塊ジュニア世代の高齢化を背景に、男女ともに身寄りのない高齢者が急増するとの見通しを示した。

同推計は5年ごとにまとめられ、令和2年の国勢調査に基づき、32年までの変化を予測した。

世帯総数に占める単独世帯数は、2年の2115万世帯から32年には2330万世帯に増加。割合は2年の38%から44・3%に上昇する。世帯数で増えるのは単独世帯のみで、平均世帯人数は15年に1・99人と初めて2人を割り込み、32年には1・92人まで減少する。

世帯主が65歳以上の高齢世帯は27年に2431万世帯とピークを迎え、32年には2404万世帯に。うち1人暮らしの高齢者が2年の738万世帯(高齢世帯の35・2%)から32年に1084万世帯(同45・1%)に大幅に増える。1人暮らし世帯全体に占める割合も、34・9%から46・5%に増加する。

高齢者全体に占める独居率も増え、男性が2年の16・4%から32年は26・1%、女性は23・6%から29・3%に達する。

さらに、1人暮らしの高齢者に占める未婚者の割合も、男性が33・7%から59・7%に急増。女性は11・9%から30・2%となる。

同研究所担当者は「医療や介護の問題に限らず、金銭管理や意思表示の支援などが必要な人が多くなる。それを支える仕組みを早急に考える必要がある」としている。

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