3月末、国内にいるジャイアントパンダの最高齢の28歳で死んだ雌の「タンタン(旦旦)」の追悼式が10日、神戸市立王子動物園(同市灘区)であった。

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 久元喜造市長や、抽選で選ばれた一般参列者ら約160人が参加し、タンタンの死を悼んだ。

 追悼式では園が作製したメモリアルムービーが上映され、会場からはすすり泣く声が聞こえた。

 飼育員の吉田憲一さんは「これからはゆっくり空の上からみていてください。でもたまには、どんな形でもいいから会いに来てくれるとうれしいです」と語りかけた。

 タンタンに竹を届けてきた淡河町自治協議会の辻井正さんは「天国にいっても、おいしいササを忘れないでくださいね」と贈る言葉を述べた。

 京都府長岡京市から参加した会社員の上村智彗子さん(35)は、「式の冒頭から泣いてしまった。2020年夏に最後に会ったことを思い出す。本当にありがとうという気持ち」と話した。

 王子動物園は特別展「ありがとうタンタン」を園内の動物科学資料館で11日から始める。来日時に入っていたオリや遊んでいたタイヤ、日中共同飼育繁殖研究についてのパネルなどを展示している。入園料で見ることができる。9月1日までの予定。(杉山あかり)

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