5月19日(日)に国立競技場で開催されるゴールデングランプリ陸上。
男子400mハードルには、すでにパリ五輪参加標準記録を突破している黒川和樹(22・住友電工)、筒江海斗(25・スポーツテクノ和広)、豊田兼(21・慶應義塾大4年)が出場予定で、ハイレベルなレースが期待される。
注目は身長195.8㎝の恵まれた体格を活かし、110mハードル・400mハードル・400mの3種目をこなすマルチハードラーの豊田兼。昨年8月のワールドユニバーシティゲームズでは110mハードルで、この種目日本勢初の金メダルを獲得。10月には400mハードルで日本歴代6位の48秒47をマークし、パリ五輪の参加標準記録を突破した。
また、先日行われた関東インカレでは400mに出場。準決勝で今季日本最高の45秒57をマークし、優勝を果たした。豊田は110mハードル(標準記録まで0.02秒)と400mハードルの両種目でパリ五輪出場を目指すと公言しており、6月に新潟で行われる日本選手権も両種目出場予定だ。
父はフランス人、母は日本人。小学生の頃に母の勧めで陸上競技を始め、高校入学後に本格的にハードル種目に取り組んだ。父はフランスのパリ出身で、豊田自身も何度もパリに行ったことがあり、幼少期には半年ほど滞在していたこともあるという。
「パリには親近感があり、パリ五輪は目指さないといけない大会」と話し、「もし出場できたら、初めてのオリンピックということになりますが、出場するだけではなく、準決勝・決勝というのを目標にして、見てくれる人の記憶に残るような走りがしたいと思っています」と意気込んだ。
慶應義塾大学では、環境情報学部で人間の動きの動作解析などを学ぶバイオメカニクスを専攻しているという。湘南藤沢キャンパスから陸上グランドがある日吉キャンパスの移動時間で課題をするなど学業と陸上競技を両立している。父が教育熱心だったと話す豊田は、日本語・フランス語・英語が話せるトリリンガル。フランス語を話してほしいとお願いすると、流ちょうなフランス語で自己紹介をしてくれた。
400mハードルで出場予定のゴールデングランプリ陸上については、「まずはしっかり着順で優勝を狙って、タイムも昨年の48秒47を再現できるようなレースを考えています」と語った。
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