予選を勝ち抜いた８校が参加する高校野球の春季近畿地区大会。兵庫県の明石トーカロ球場では、５月２５日、２６日に１回戦の２試合が行われて、ベスト４が出揃いました。
◆社×天理
２５日の第１試合は、接戦での強さを見せて兵庫大会を制した社と、強打で奈良大会を勝ち上がってきた天理の対戦。
序盤は社の福田海晴投手、天理の麻田悠介投手が好投、両チームとも無得点のまま中盤に突入します。
しかし５回、天理が見事な集中打で一気に試合を動かします。
この回、先頭の６番豊田竜都選手がヒットで出塁すると、７番川村誠志郎選手も粘って７球目をレフト前へ。このチャンスに８番伊藤達也選手が先制のタイムリーヒット。
各打者が投手を揺さぶりながら、しぶとくつないで得点を積み重ねていく天理、この後さらに３本のヒットを放って一挙６点。
藤原忠理監督が、「そんなに長打が打てるチームではないので、相手に何をやってくるかわからないと思わせる攻撃、いろいろ工夫しながら得点のとれる打線をつくってきた」と語った天理。
９回にも５点追加すると、投げては「参考にしているのは、オリックスの宮城大弥投手」と語る身長１６９センチ左腕の麻田投手が、切れのある変化球を武器に、社打線を１安打に抑えて公式戦では初めてという完封勝ち。投打とも強さを見せつけてベスト４進出です。
◆京都国際×明石商
第２試合は、春の選抜大会にも出場した京都国際（京都）と、東洋大姫路との３位決定戦に競り勝って大会出場権を手にした地元の明石商（兵庫）の対戦。
序盤から、京都国際の打線が明石商投手陣に襲いかかります。
２回、先発の横山康瑛投手から３本のヒットで２点を奪うと、３回、４回にも代わったピッチャー陣をとらえて、それぞれ３点を追加します。
小牧憲継監督が、「本来は、うちの４番を任せる打者、これぐらいは打ってもらわないと」と話した、この試合の６番打者・高岸栄太郎選手が連続でタイムリーを放つなど、４回までに１１安打８得点の猛攻で、一気に勝負を決めました。
投手陣では、小牧監督が「（夏の甲子園大会で準決勝に進出した）森下のような投手に成長していってほしい」と期待を寄せる２年生の長身左腕・西村一毅投手が、７回を５安打１失点のピッチング。
個々のポテンシャルの高さをみせた京都国際は、選抜大会出場の原動力となったエース中崎琉生投手を温存して快勝、７回コールドでベスト４進出です。
６月１日には、勝ち上がった４校による準決勝が行われ、翌２日には決勝戦。春の近畿王者が決定します。
【近畿地区高校野球大会１回戦の結果】
天理（奈良）１１－０社（兵庫）
京都国際（京都）８－１明石商（兵庫）（７回コールド）
須磨翔風（兵庫）３－１大阪学院大高（大阪）
智辯和歌山（和歌山）４―０滋賀学園（滋賀）
【準決勝の組合せ明石トーカロ球場】
天理対京都国際１０時～
須磨翔風対智辯和歌山１２時３０分～
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