パリ五輪の切符を懸けた最後の戦い、ネーションズリーグで女子日本代表(世界ランク7位)は五輪出場権を争うアジア最大のライバル、中国(同6位)にセットカウント3ー1(25-22、19‐25、25‐18、25‐17)で勝利。通算成績を5勝2敗とした。今大会、解説を務め、2012年ロンドン五輪銅メダリストの狩野舞子さん(35)は次戦(1日午後5時~)ドミニカ共和国(同11位)は「ブロックが鍵になる」と話す。

左から伊藤アナ、狩野さん


伊藤隆佑アナウンサー:
日本は中国に見事セットカウント3対1で勝利しました。狩野さん中国戦を振り返っていかがでしたか。

狩野舞子さん:
本当に良かったです。最近で一番いい試合…あ、トルコ戦もあったか。めちゃくちゃいい試合でした。なぜならば、本当に入りがめちゃくちゃ良くて、サーブでしっかりと主導権を握って自分たちのペースにしました。ところが、対応され始めて2セット目取られてしまいました。いつもだとちょっとバタバタそこから取られてしまうことがあったりするんですけど、今日は完璧に3セット目からまた修正をして、相手が仕掛けてきたことに対して、もっと上をいってさらにメンバーチェンジもして、その選手も活躍して、最後勝ち切ったっていうところがめちゃくちゃ価値のある勝ちだったと思います。

伊藤アナ:
ですからもちろんコート上で躍動した選手もそうかもしれませんけれど、そういった流れなどを読んで、手を打っていたベンチワークっていうところにもやっぱり魅力があったわけですね。

狩野さん:
それであの最後のあの喜びですよね。めちゃくちゃいい顔をされてましたよ。

伊藤アナ:
でしたね。ですからいかに本当にオリンピックを争うライバルチームとの戦いの中で、試合の中での対応っていうのが大切かっていう部分が見られましたよね。

狩野さん:
本当に試合って生き物なので、それまでのミーティングが全くいきなかったりもするんですよ。全くいきないことはないけど、言ってたことと全然違うじゃんっていうときもあるんです。なのでやっぱ開いてみないとわからないので、結局コートの中で試合をしていくのは選手たちなので、そこのやっぱ連携だったりとか、自分たちがやりたいことっていうのが今日はちゃんと出ていた試合だったと思うんで、すごいもう古賀紗理那キャプテン、嬉しかったんじゃないですね。

伊藤アナ:
中国チームもこれまで登録していなかった朱 婷選手(リオ五輪MVP)をこのラウンドで登録して今大会初得点を日本戦で挙げたわけですが、その朱 婷選手にちゃんと対応してましたよね。

狩野さん:
本当に最初の1、2点だけやっぱり決められてしまいましたけど、その後はブロックタッチだったりとか、ディグの位置だったりとか、しっかり、朱 婷選手の対策もしてたんだなっていうのはわかりましたよね。

伊藤アナ:
これも大きな経験になったんじゃないかなと思いましたが、さてこれでマカオラウンド最終戦、ドミニカ共和国戦ですが、ポイントや見どころはどこなんでしょうか。

狩野さん:
またドミニカ共和国はすごい中国とは違ったバレーをしてくるんですけど、本当にパワーがあって、跳躍力があって、おそらくサーブで乱しても二段トスで「カーン」って打ってくるので、ブロックが鍵になると思います。今日も活躍していた、先に言っちゃいますね。荒木彩花選手。明日は鍵になるんじゃないかと思います。
山田二千華選手もそうなんですけど、やっぱり荒木選手が中国戦もすごくいいところでブロックポイント出したじゃないですか、そのブロックが明日も鍵になるんじゃないかなってすごい思うんですけど。ちょっと期待したいなって思っちゃいます。

伊藤アナ:
そういった意味では中国戦でも勝負どころでのブロックがありましたから、これがやっぱり試合を左右するっていうのは間違いないわけですよ。

狩野さん:
間違いないと思いますよ。流れを作ってくれてますし、荒木選手が決めると、古賀選手も頭をポンポンってやってたじゃないですか。やっぱみんながかわいがってるというか頑張ってほしいって思ってる選手なので、すごいチームがのるんですよね。

伊藤アナ:
盛り上がりますね。

狩野さん:
そのブロックポイントがドミニカ共和国戦で、何本出るかなと思って期待しちゃいます。

伊藤アナ:
そしてドミニカ共和国戦後は、いよいよ日本での戦いも待ってますからね。※12日からの最終週は福岡・北九州市で戦う

狩野さん:
ここまで来て、日本で試合をする。めちゃくちゃ楽しみですねですね。

伊藤アナ:
いい形でマカオラウンドを終えて欲しいですね。ということでぜひ、ドミニカ共和国との一戦、マカオラウンド最終戦もお楽しみにということで、狩野舞子さんとお伝えしました。ありがとうございました。

狩野さん:ありがとうございました。

【日本のパリ五輪出場権獲得の条件】
現時点で出場を決めているのは、五輪開催国のフランスのほか、ドミニカ共和国、セルビア、トルコ、ブラジル、アメリカ、ポーランドの7チーム。残りの5枠は今大会の予選ラウンド終了時の世界ランキングによって決定し、日本が切符をつかむには、アジアで最上位になるか、アジアとアフリカそれぞれの最上位を除く上位3チームに入る必要がある。

【ネーションズリーグ女子予選ラウンド日程と結果】※日本時間
第1週 トルコ・アンタルヤ
■5月16日 日本 3-2 トルコ
■5月16日 日本 3-0 ブルガリア
■5月17日 日本 3ー0 ドイツ
■5月19日 日本 0ー3 ポーランド

第2週 マカオ
■5月28日 日本2-3ブラジル
■5月30日 日本3-0フランス
■5月31日 日本3⁻1中国

■6月1日(土)午後5時00分
日本×ドミニカ共和国

第3週 福岡・北九州市(西日本総合展示場)
■6月12日(水)午後7時20分
日本×韓国
■6月13日(木)午後7時20分
日本×カナダ
■6月15日(土)午後7時20分
日本×セルビア
■6月16日(日)午後6時45分
日本×アメリカ

※女子のファイナルラウンドは6月20日~23日にタイ・バンコクで開催

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