パリ五輪前最後の国際大会、ネーションズリーグ男子大会の第2週が6月4日から福岡・北九州市で開催される。イタリアセリエAでのプレーオフに出場していた日本代表主将の石川祐希(28)と髙橋藍(22)が、この福岡ラウンドから参戦する。

髙橋は今季、世界最高峰のリーグ・セリエAでの3年目のシーズンをモンツァで過ごした。怪我での途中離脱こそあったが、プレーオフに進出したチームをエースとして準優勝に導いている。この結果について「すごい自信もつきましたし、そこから勝つために何が必要なのかっていうところを、日本代表でも還元できるのかな。本当に大きく、また成長できた1年だったんじゃないかなと思います」と振り返る。

実力に加え、インスタグラムのフォロワーが200万人を超える髙橋は、日本代表でも一、二を争う人気選手だ。来季は日本に復帰。10月に開幕する新リーグ・SVリーグのサントリーサンバーズでプレーすることが決まっている。

5月28日に行われた入団会見ではポーランドやトルコでのプレーも検討していたことを明かしたが、日本でのプレーを決断。「自分自身がSVリーグに挑戦していくこともそうですし、いろんなことに挑戦していくことがバレーボールを知ってもらえることに繋がったり、バレーボールが夢のあるスポーツに、野球であったりサッカーに近づいていけるところにも繋がっていくと思う」と自身の思いを語っている。

同クラブの栗原圭介GMも「東京では難しいかもしれませんけれどもおうちが二つ」「他のプロスポーツに引けを取らないというか、そういったオファーを出したつもり」と語るように、髙橋への期待は大きい。

昨年のバレーボール・ネーションズリーグでは、46年ぶりの国際大会でのメダル獲得を果たした日本代表。パリ五輪へ弾みをつけるべく、今年のネーションズリーグは昨年以上の成績に期待がかかるなか、髙橋は日本代表が越えなければならない壁について「ファイナルに行くことだ」と断言する。「まだ今の日本代表がファイナル決勝に行けてないっていうところが金メダルを取るってところにまだイメージが持てないところだと思っている。ネーションズリーグでは3位以上の成績を取るのが目標」と意気込む。

その先にはパリ五輪(7月開幕)が控えている。「金メダルってところを目標にやりたい」と髙橋。男子バレー日本代表として実に52年ぶりとなる五輪でのメダル獲得に意欲を燃やす。

■髙橋 藍(たかはし・らん)
2001年9月2日生まれ。京都府出身。188cm。兄・塁の影響で小学2年生からバレーボールを始める。東山高校(京都)、日本体育大学卒業。20年に日本代表初選出。21年ネーションズリーグで国際大会デビュー。21年東京五輪7位。昨季はセリエA(イタリアリーグ)のモンツァに所属。来季からSVリーグのサントリーサンバーズ所属。

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