男子バレーボールのインターハイ広島県予選は、いよいよ今週末、決勝戦を迎えます。頂点を目指す名門・崇徳高校バレー部を取材しました。

80年近い歴史を誇る崇徳高校バレー部。あの広島が生んだ金メダリスト・猫田勝敏 さんを輩出し、インターハイ優勝8回など全国トップクラスの名門校です。

しかし、この夏、本多洋 監督は、伝統のチームにあって異例の決断をしました。試合で1年生を3人も起用しているのです。

崇徳高校 バレーボール部 本多洋 監督
「(1年生3人には)出たからには思い切ってやって、ダメなら先輩が行くよというくらいの気持ちでがんばってもらえたらいいかなと。キャリアも経験もあるので、1年生とはいいながら。あとから1年生が行くのも難しいので、もう、じゃあスタートから行ってみようというところで起用しています」

アタックとレシーブの総合力が求められるレフトのポジションに身長184センチの1年生スパイカー・伊藤聖哉 選手。さらに守備力にも定評がある1年生の 臺進一郎 選手が起用されることが濃厚です。

1年 臺進一郎 選手
「緊張はしているんですけど、自分ができるプレー、崇徳らしいプレーをできればいいと思います。自分は身長が低いのでサーブカットやチャンスボールを必ず返して、ブロックを揺さぶる入り方をしてスパイクを決めたいと思っています」

1年 伊藤聖哉 選手
「プレッシャーがあるんですけど、それはやっぱり崇徳でしか味わえないプレッシャーだと思うので、しっかり楽しんでプレーしていきたいと思います。1年生だけど、エースの自覚を持ってから、高い位置でスパイクを打てるようにしていきたいです」

さらに守備の専門職であるリベロには、1年の 井上大我 選手が入ります。

1年 井上大我 選手
「相手のスパイクを拾ってチームに貢献できるようなことをがんばりたいです。1年生なので緊張すると思うけど、しっかり声を出してチームを盛り上げられるようがんばっていこうと話をしています」

バレーの重要要素であるレシーブを担うのが、ことごとく1年生なだけに、本多監督にとっても、これは大きな挑戦です。

本多洋 監督
「今、部員が36人いますけど、学年ももちろんありますけど、全員が36分の1だと。キャプテンだから36分の10あるわけではなくて、全員が36分の1だという形でやっていますので。当然、1年生という難しさはあるかもしれませんけど、36分の1としてがんばってくれればというふうに思っています」

現在、ベスト4に崇徳をはじめ広島工大高・瀬戸内・如水館が勝ち進んでいます。準決勝・決勝が6月8日(土)に行われます。

連覇を目指す崇徳は、激戦の広島を勝ち抜くために下級生から上級生までが一体となって戦っていきます。

崇徳高校 バレーボール部 小金泰平 主将
「伝統的な崇徳高校のバレーで日本一を目指してがんばります」

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