島根と鳥取の、春の県大会上位2校が対戦する「第63回山陰高校野球大会」が8日、鳥取県米子市のどらやきドラマチックパーク米子市民球場で始まった。この日は鳥取城北(鳥取1位)と石見智翠館(島根2位)、益田東(島根1位)と米子松蔭(鳥取2位)が対戦。石見智翠館と益田東が勝ち進み、9日の決勝は県勢同士の対戦となった。(斉藤勝寿)
鳥取城北との接戦を制した石見智翠館。大川貴徳投手(3年)が好救援し、味方の反撃を呼び込んだ。
右投げのスリークオーター。マウンドに上がったのは三回表無死満塁の場面。最初の打者を二塁ゴロで併殺に打ち取り、次打者は直球で三振。最少失点で切り抜けた。
五、六、七回と安打を許し、得点圏に走者を背負ったが、得意のスライダーで三振を奪ったり、味方の好守に助けられたりして無失点。七回でマウンドを下りた。
試合後、大川投手は「緊張していたが、自分の力を信じて投げた」と振り返った。「変化球にキレ、真っすぐに力感があり、調子は良かった」という。「決勝でも投げたい」と意気込んだ。(石川和彦)
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米子松蔭に零封勝ちした益田東。中盤、追加点を挙げるのに貢献したのが1番打者の渡部惺生(せな)外野手(3年)だ。
1点リードの四回裏、2死二、三塁で打順が回ってきた。「ここで打たなきゃチームは負けるぞ」と監督から言われ、積極的に打つつもりで打席へ。初球の真っすぐをたたくと打球は中前に飛び、2走者を迎え入れた。
この日は5度打席に立ち、2安打と1四球で3度出塁。良いあたりの中飛もあった。「ボールもよく見えていて、引きつけてしっかりたたけた」。盗塁も2回成功させ、先制のホームも踏んだ。
次は決勝だ。「自分は足を求められている。出塁し、一つでも先の塁に進み、得点したい」(石川和彦)
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