バレー日本女子の五輪6大会連続出場への切符はネーションズリーグ予選ラウンド終了後の世界ランキングで決まる。第2週を終えて世界ランク6位につける日本は12日から最終第3週の福岡ラウンドでの残り4戦のみとなる。ランキング下位との戦いでは敗戦でランキングポイントがマイナスされるため、負けられない戦いが続く。運命のラウンド初戦1となる韓国戦へ向けて、12年ロンドン五輪・銅メダルを決めた迫田さおりさんに勝つためのポイントを聞いた。

格下敗戦で大幅なランキングポイントマイナスも

眞鍋ジャパンが出場権を獲得するには、福岡ラウンドが終わった時点の世界ランキングが、アジア・オセアニア地域で最上位、または出場権未獲得の国のうち上位3位以内に入る必要がある。
【ネーションズリーグ女子予選ラウンド日程】
第3週 福岡・北九州市(西日本総合展示場)
12日(水)午後7時20分 日本×韓国(38位)
13日(木)午後7時20分 日本×カナダ(10位)
15日(土)午後7時20分 日本×セルビア(8位)
16日(日)午後6時45分 日本×アメリカ(5位)
※女子のファイナルラウンドは20日~23日にタイ・バンコクで開催
※11日時点の世界ランキング

迫田さおりさんが勝利のポイントを解説

迫田さんも「パリ五輪出場へ、韓国戦、カナダ戦は絶対に落とせない大事な試合になります。」とパリ五輪の切符がかかった最後の戦いのポイントを上げる。

勝利へのポイントは“サーブレシーブ” 「リベロの活躍が大事」

Q:落とせない12日韓国戦、13日カナダ戦における勝利へのポイントは?
迫田さおり:

勝利へのポイントはレシーブです。全員、レシーブ強化をしているのですけど、中でもリベロの選手の活躍が大事になると思います。

Q.そのリベロの注目ポイントは
迫田:

サーブレシーブです。やっぱり、このサーブレシーブが返らなければ、日本が練習している攻撃がなかなか上手くはまらないので、1本目のサーブレシーブをしっかりセッターに返して、攻撃枚数を増やして、攻撃していくっていうのが大事になると思います。

Q.セッターにきちんと返す…
迫田:

出来るだけセッターを歩かせない、走らせないっていうのが大事になると思う。あれだけ強いサーブが来るので、全く綺麗に返すっていうのは難しいので、(セッターを)最低1,2歩ぐらい動かされても、上に上げるっていう技術が大事になると思いますね。ここまでの8戦を見ても、めちゃくちゃ高い所から力強いスパイクが来る中で、“どれだけ綺麗に丁寧に質のいいレシーブを返せるか”というのが本当に求められているポジションなんです。そこをしっかりと出来るリベロが揃っているので、そこはもう安心して行けるんじゃないかなと思います。

サーブレシーブは“手の面、手の角度”に注目

Q.サーブレシーブでの注目点は
迫田:

体制が崩れても綺麗に返せるっていう所を見てもらいたいです。手の面、手の角度っていうのをしっかり見て貰いたいなと思います。どういう態勢になってもしっかりと手がセッターの方に向いている所を見てもらいたいです。

Q.綺麗にセッターに返せるメリットは
迫田:

セッターにしっかり返す事によって、攻撃の選択肢が増えます。そうなったら、相手のブロックが惑わされて、しっかりとしたマークが付きにくくなります。

レシーブ後のリベロの動きにもぜひ注目

Q.レシーブ後もリベロの動きが重要であると…
迫田:

しっかりボールをセッターに返すのももちろんですが、返した後のリベロの動きにもぜひ注目して貰いたい。レシーブをした後に態勢が崩れたままだと、バックアタックの通る道が潰されてしまうが、リベロはそこも瞬時に判断して避ける。次の動きまでしっかり考えながら、プレーしている所も見てもらいたいです。

Q.チーム内の連携は意識的に出来ている?
迫田:

最初からは出来てないと思うのですが、積み重ねて、積み重ねて、ボールがどういう風に上がったらアタッカーがどういう風な動きになるのかというのを、リベロもしっかりと理解した上で動いてると思います。

Q.迫田さん自身がバックアタック打つ時にも実感され事は
迫田:

本当にリベロの選手にはすごく助けてもらって、まず1本目触るときに、しっかりとアタッカーが助走に入れる高さを作ってしっかりパスしてくれるっていう所を助けて貰いました。後は、パスした後に、無駄な動きをしない。次の攻撃が出来るように、リベロは考えてフォローに入ってくれる所まで考えて役割を果たしてくれているので、リベロは凄いなと思ってました。

迫田さおり「この福岡大会でパリ五輪を決めてくれると信じています」

Q.日本代表への期待は
迫田:

この福岡大会でパリ五輪を決めてくれると信じています。

リベロ 福留慧美「勝つだけだと思ってる」

決戦の戦いへ向け、11日午前より本番会場での前日練習を行った日本代表。非公開の中、2班に分かれて男性コーチのスパイクをレシーブする練習や日本の武器でもあるコンビネーションを調整した。「“すべて拾う” 職人リベロ」福留慧美(26、ふくどめ・さとみ)も負けられない戦いへの意気込みを語った。

本番会場での前日練習を行った日本代表 福留慧美(26、ふくどめ・さとみ)

Q:福岡ラウンドへの心境は…
福留慧美:

日本で開催されるのですごく嬉しく思います。勝つだけだと思ってるので、そこはしっかり準備して勝ちにいきたいと思います。

負けられない戦いへ「勝つだけだと思ってる」

Q:パリ五輪の切符へ向けては
福留:

始めの2戦(韓国戦、カナダ戦)がすごく大事と言われているのでまずはその2戦に向けて、役割をしっかり果たせるようにしたいなと思ってます。自分はディグ(スパイクレシーブ)で入ってるのでブロックとディグの関係だったり、一本目(サーブレシーブ)の質をしっかり上げて、緩いボールだったり、タッチボールというのも増えてくると思うので、そこの精度をしっかり上げていきたいなと思います。


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