夏の全国高校総体(インターハイ)は毎年、夏休み期間の7~8月に開かれる。主催する全国高校体育連盟にとって暑さ対策は喫緊の課題だ。試合時間の短縮や給水時間の設定など、競技ごとに対策をしている。

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 開催地は毎年変わる。昨年は北海道で7月22日から8月21日にかけて開かれた。冷涼地のはずだが、8月23日に札幌市で観測史上最高気温の36・3度を記録するなど、厳しい暑さに見舞われた。

 同連盟によると、30競技に選手とスタッフ計3万5千人が参加し、延べ40万人の観客が訪れた。大会の期間中、選手や観客102人が熱中症の症状を訴えたという。

 種目別では札幌市の屋外競技場で開かれた陸上競技が20人と最多で、続いてボートが10人。屋内競技では、バレーボールとフェンシングで5人が症状を訴えた。一昨年の四国総体は119人だった。過去の死亡事例はない。

 大会は教育活動であるため、授業のない夏休み期間以外の開催は難しい。開催地は負担を均等にするため毎年変わる中、サッカーでは独自の取り組みを進めている。

 暑さを懸念する日本サッカー協会からの要望を踏まえ、今年度から男子の開催地は福島県で、女子は北海道。比較的涼しい地域での固定開催となった。

 同連盟の担当者は「(日本スポーツ協会の)『熱中症予防運動指針』を参考にしつつ、いかにして発症を防止するかという点に配慮しつつ大会運営をしてまいります」とコメントしている。

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