全国に挑む、ある高校生の “熱く、ストイックな日々” を追いました。バラ咲き誇る街・福山市。その中でも広島県最東端に位置する高校が、広島県立大門高校です。

福山の街が一望できる高台にあるこの学び舎にひときわ背中の大きな男子生徒がいます。この春、大門高校に入学した、甲斐清十郎 くんです。

クラスメートたち
「ふだんはけっこう “乙女” なので、けっこう “キャピキャピ” しています」
「どういうところでもほめてくれるみたいな」
「いつも清ちゃんのおかげで楽しい学校生活を送れているので」

いたってどこにでもいる高校生に見えますが、実はとんでもない能力を秘めているスーパー高校生なんです。

学校を終えた清十郎くんは、自転車である場所へ向かいます。向かった先というのは、トレーニングジム。

なにを隠そう、清十郎くんは高校生ボディビルダーなんです。

高校生ボディビルダー 甲斐清十郎 くん
「ジムは週5で通っています。(トレーニングは)筋肉の声を聞くっていうか…」

高校生ながら、その実力は折り紙つき―。2023年に行われたボディビルの全国大会(JURASSIC CUP)では20歳以下が出場できるルーキークラスで当時、中学3年生ながら見事9位に。現在は、とにかく体を大きくするためにトレーニングに取り組んでいます。

“圧倒的な筋力” を手に入れるため、清十郎くんは学校生活でもストイックな日々を過ごします。

甲斐清十郎 くん
「今は増量中なので、あんまり脂質とかの量は決めていないので、お母さんに全部やってもらっています」

甲斐清十郎 くん
「高2で全国高校生ボディビル選手権っていう、高校生が出る大会で優勝を目指していて。そこで数年に1回ぐらいの天才みたいな、本当に高校生とは思えないぐらい、そういう天才みたいに自分もなれたらいいなと思って…」

青春を筋肉に捧げ、挑む来年のボディビルの大会―。本人は、「部活をがんばる同級生と変わらない」と話しますが、なぜ、筋トレに目覚めたのでしょうか?

その根底には昔、自衛隊に勤めていた父・勇之介さんの英才教育がありました。

父 甲斐勇之介 さん
「5歳の時にへんとう腺を切ったんですよ。入院が1週間か2週間あるので、病院はヒマだろうから『ダンベル買ってやるよ』って(笑) だから、かわいそうなんですよ。誕生日プレゼントはだいたい、ぼくが “筋トレグッズ” をあげて、ほしいものは何も買ってあげていないです。でもね、結果的に英才教育でしたからね」

“圧倒的な筋肉” で “圧倒的優勝” へ―。高校生チャンピオンに向けて清十郎くんの挑戦は始まります。

高校生ボディビルダー 甲斐清十郎 くん
「ボディビルが好きなので将来、ボディビルで生きていきたいと思っている。楽しんでやっているので、これが努力とは思っていないですけど。来年の8月の大会に向けて、自分の理想の体になっていけるように、うまく減量していけるようにがんばっていきたいと思います」

  ◇  ◇  ◇

伊東平 アナウンサー
清十郎くんは、好きなボディビルダーが、あの ジュラシック木澤 さんなんです。ボディビルの日本選手権で何度もファイナリストになっている方ですけど、そのジュラシック木澤さんに去年、出場した大会で初めてお会いしたそうです。「ボディビルのレジェンドたちにサインをもらったんです。これが今のモチベーションであり、宝であり、これをつけてふだんからトレーニングをしている。こういう方たちを目標にがんばっていきたい」と話していました。来年の大会に向けて取材をしていきたいと思います。本当に仕上がった体が見たいです。

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