第106回全国高校野球選手権群馬大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)が7月6日に開幕するのを前に、開会式や決勝の舞台となる前橋市の上毛新聞敷島球場で29日、76人の審判委員が参加して審判講習会が開かれた。
先生役は甲子園などでの審判経験があるベテラン審判委員ら。「声が聞こえないよ」「高校生の気持ちに応えられるジャッジはできてるかっ」と熱い指導が飛んだ。
審判委員長の飯塚実さん(70)は「夏は球場の空気も緊張感があり、選手の必死さもひとしお。切れのいいジャッジ、声で応えてあげたい」と話す。
今年の群馬大会では、暑さ対策のため、選手と審判委員が体の深部体温を下げる効果があるとされるシャーベット状の飲料「アイススラリー」を試合前に摂取する。講習会前にアイススラリーを試した飯塚さんは「初めて飲んだが、ずいぶん楽だったような感じがする」。
この日は県立前橋工業高校でアナウンス講習会もあった。プロ野球のアナウンスを務めるフリーアナウンサーの松本亜希子さんらが講師となり、28校のマネジャー計67人が実践的なアナウンス術を学んだ。
松本さんは手本を示しながら、「早口だと球場のスピーカーでは反響が残って聞きづらくなる。高校生らしく明るく元気にハキハキとゆっくり読んで」とアドバイス。聞きやすいアナウンスにするために、松本さんは「無理に大人っぽい声を出そうとせずに、自分自身の自然な高さの声で話す方がいい」とも。マネジャーらは熱心にメモを取っていた。(中沢絢乃)
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