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バスケットボール男子日本代表、オフェンスのキーマンの一人・富永啓生選手(23)。

富永選手にとって、パリオリンピックは夢をつかむための舞台でもあります。

■今年のNBAドラフト…結果は?

驚異的な3ポイントシュートで見る人を引きつける、富永選手。高校卒業後はNBAを目指し、ハイレベルな環境を求めてアメリカの大学でプレーしてきました。

今シーズンは、ネブラスカ大学のエースとして、得意の3ポイントを連発。チームを10年ぶりとなる全米トーナメント進出に導くと、その期間中に行われる3ポイントコンテストにも出場。優勝を果たし、全米No.1の称号を手にしました。

ネブラスカ大のファン
「富永がお気に入りなんだ、間違いなく全米No.1だよ!」
「富永ならNBAに行ける、行けない理由がないよ」

地元のネブラスカ州では、まさにスーパーヒーロー。ファンからも、NBA入りへの期待がふくらむなか、今月、憧れのスーパースター、ステフィン・カリー選手も身に着ける、カリーブランドとの契約を発表。アメリカ人以外では初めてとなるこの契約は、富永選手の注目度の高さを示しています。

そして迎えた、今年のNBAドラフト。日本時間6月27日、28日と2日間にわたって行われましたが、毎年わずか60人しか選ばれない、狭き門です。

“富永啓生”という名前は、最後まで呼ばれず。しかし富永選手は、覚悟していました。

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■夢見てきたNBAへの道か、オリンピックか…

■夢見てきたNBAへの道か、オリンピックか…

富永選手
「ドラフトは現時点では難しいと思う。(結果に関わらず)もっともっと成長しないといけない」

ドラフトで指名されなかったとしても、NBAへの道が絶たれるわけではありません。

例えば、毎年ドラフト直後に行われるサマーリーグ。渡邊雄太選手もドラフト外から契約を勝ち取った、NBAへの登竜門です。開催時期は7月前半。NBAを目指すなら、誰もが参加したい。しかし参加すれば、オリンピックとの両立は難しくなります。

夢見てきたNBAへの道か、オリンピックか…。富永選手は、決めていました。

富永選手
「W杯で五輪出場権を取ったあとからは、“絶対、五輪で活躍して、日本のバスケを盛り上げたい”というのはありました」 ヒロド歩キャスター
「“自分の将来を決めてからパリを考える”ではなかった?」 富永選手
「そうですね」 パリオリンピック出場を決めた、去年のワールドカップ。自分たちでつかみ取った切符。チーム、そして会場の一体感。富永選手の心に、強く残っていました。 富永選手
「W杯で、切符をつかんでからは、五輪に行きたいと思っていて。サマーリーグ不参加は決めていました。いち日本人として、日本のバスケを盛り上げるというのは、すごく大事なことだと思いますし。自分がこうだと思った時は、迷わずにいく」 ヒロドキャスター
「自分の直感に自信がある?」 富永選手
「そうですね。今まで、そうやってきて、最終的に正解ばかりだった」

決断に、迷いなし。それでも、NBAへの道をあきらめた訳ではありません。

富永選手
「パリ五輪とNBA、思いは両方強い。五輪で通用したら、自信につながるんじゃないかって考えていますし。自分ができる範囲で100%の力でやるというのが今、自分がやろうとしていること」 強豪ひしめくオリンピックでチームを勝利に導き、NBAからのオファーを勝ち取る。強い決意で代表に参加し、2つの夢を同時につかもうとしています。 富永選手
「色んな人がいる。“絶対無理”とか批判してくる人もいると思う。そこは自分のバスケットキャリアなので。自分のできることをやり続ければ、切り拓いていけるんじゃないかなと思っています」

(「報道ステーション」2024年6月28日放送分より)

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