(2日、プロ野球 オリックス・バファローズ4―1東北楽天ゴールデンイーグルス)
青森の夜空に、オリックスの杉本裕太郎が右拳を突き上げた。
- 悩み抜いたあの日、山本由伸に近づいた オリックス曽谷を救った言葉
1点を追う五回1死一、三塁で打席に入り、初球から2連続でワンバウンドしたフォークを空振り。ただ、落ちの甘い3球目のフォークは見逃さなかった。左中間席への逆転3ラン。ベンチ前で、おなじみの「昇天ポーズ」を披露した。「『どんな形でも1点』と思っていた」
2021年に本塁打王(32本)に輝き、25年ぶりとなるリーグ優勝を支えた。だが、22年は15本、昨季は16本と持ち味を発揮しきれなかった。今季も、チームとして74試合目だというのに、これが3号と振るわない。
バットに当てるだけの打席が目立ち、打球が上がってこなかった。21年に3割を超えた打率は22年、23年と2割5分以下。ミート改善の強い意識が、縮こまったスイングにつながっているようにも映った。
3日前、敵地でのロッテ戦。同点の十回1死二塁で代打に立ち、泳ぎながらも左翼席への勝ち越し2ランを放った。本塁打こそ自分の誇り――。自信を取り戻すきっかけになりそうな一発だった。
状態を上げてきた同僚・森友哉の打席をみて、球の見逃し方が自身の好調時に似ていると感じたという。打撃論を交わした結果、「一つヒントになった」。
雰囲気は出てきた。かつてのあの輝きを、チームが、ファンが待っている。(高橋健人)
内(楽) 無安打無失点の好投が続いていた五回1死から連打と3ランを浴びる。相手の流れを切れず、「毎回同じようなミスをしています」。
セデーニョ(オ) 六回1死二、三塁で左前適時打。「しっかりとセンター方向にはじき返すことだけを考えていました」
曽谷(オ) 「全体的にはなんとか最少失点で粘ることができましたし、先発としての役割は果たせたかなと思います」
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