第106回全国高校野球選手権富山大会(朝日新聞社、富山県高校野球連盟主催)の組み合わせ抽選会が5日、射水市戸破のアイザック小杉文化ホールであり、参加40チームの対戦相手が決まった。
抽選会は午後3時から始まった。県高野連の亀谷卓朗会長が「甲子園につながる特別な大会です。心・技・体、最高のコンディションで試合に臨んでください」と激励。各主将が壇上で「優勝します」「一番熱い夏にします」などと決意を語り、シード校から先にくじを引いていった。保護者らも観覧した。
第1シードは今春の県大会優勝の富山商と、準優勝の高岡商。ともに14日に初戦を迎え、富山商は砺波工、高岡商は石動とそれぞれ対戦する。連合チームは富山西・呉羽・伏木と、上市・雄山の2チーム。
選手宣誓は予備抽選で1番のくじをひいた富山国際大付の瀬端咲(しょう)主将に決まった。「選手宣誓をやりたかったのでうれしい。親元を離れて暮らしているので、親の大切さを感じている。それを伝えたい」と話した。
また会場では、高岡工芸高校デザイン・絵画科3年の本田真央さんがデザインした記念のタオルが選手らに配られた。生徒によるデザインは初めて。「球児のみなさんが公平かつ情熱にあふれた試合を行えることを願い、攻撃側と守備側、観客のどの立場から見ても隔たりのない配置、躍動感を意識してデザインしました。このタオルが青春を彩る一枚となることをうれしく感じています」との談話を寄せた。
開会式は10日に富山市民球場であり、試合は13日から。順調なら決勝は27日午前9時から同球場である。
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富山県高校野球連盟は5日、第106回全国高校野球選手権富山大会の新たな熱中症対策を発表した。午後2時開始予定だった試合をすべて同3時にしたほか、熱中症特別警戒アラートが出た場合、翌日の試合時間を変更したり、順延したりといった対応を取る。
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富山大会の組み合わせが決まった。春の県大会優勝校・富山商のブロックには不二越工に加え、砺波工、富山東と実力校がそろった。富山第一も入り、いずれの試合も接戦となりそうだ。
春4強の高朋のブロックは、高岡第一との2校がややリードか。
春の県大会準優勝の高岡商のブロックも力のあるチームが集まった。前回大会準優勝した富山北部と高岡向陵は楽しみな一戦。勝者は好投手を擁する桜井とあたる。富山国際大付―南砺福野もバランスが取れたチーム同士の好カードだ。
氷見のブロックでは、夏へのチームづくりに定評がある新湊や2年生の好投手を擁する未来富山の戦いぶりに注目。高岡も上位を狙う。(前多健吾)
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抽選会の司会進行を務めたのは福岡高校の山田菜央さんと、氷見高校の西田(さいだ)美鈴さん。共にチームを支えてきた野球部の3年生マネジャーだ。山田さんは「憧れだった大役。とても緊張したけど、大会の始まりを実感した」。西田さんも「高校野球で最高の経験ができてうれしい」と笑顔。1月の能登半島地震にも触れ「被災された方に野球の力で元気を届けたい」と語った。ふたりは「一生思い出に残る熱い夏にしよう」と健闘を誓いあった。(ライター・法野朱美)
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