(10日、第106回全国高校野球選手権宮城大会1回戦、日本ウェルネス11―1富谷)
六回表、2死一、三塁。1―1で迎えたピンチ。
富谷の大杉蓮希(はすき)投手(3年)は、ふぅっと息をはき、小山陽也捕手(同)のサインにうなずく。2ボール2ストライクからの5球目。カットボールで日本ウェルネスの3番新沼櫂我(とうが)選手(同)を遊ゴロに仕留めて切り抜けた。
大杉投手と小山捕手は幼稚園からの幼なじみで小3から野球を始めた。小学生の時にバッテリーを組み、ずっと一緒に野球をやってきた。この日の試合も、2人で相手のスイングの軌道やボールの待ち方を見て、バッターの裏をかく配球を考えた。
小山捕手は「蓮希のいいところを引き出そう」とリード。七回まで得点圏に走者が進んでも「要所要所で抑えることができた」と大杉投手は振り返る。ただ、八回以降日本ウェルネスの打撃の勢いを止められず、試合は1―11で敗れた。
「陽也ならしっかりボールを止めてくれる」。大杉投手はそんな全幅の信頼を小山捕手に寄せた。そんな小山捕手も、大杉投手にこう伝えたい。「小中高と一緒に野球をしてくれて、支えてくれてありがとう」(岸めぐみ)
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