(10日、第106回全国高校野球選手権佐賀大会2回戦 佐賀農12―4鹿島)

 鹿島は一回、先頭の光冨倖之介主将が四球を選ぶと後続も続き、2点を先制した。五回に逆転されると、七回に反撃。先頭の六番打者、野中七輝捕手は「自分が出て光冨につなげばなんとかなる」と安打で出塁。下位打線がつなぎ、2死一、二塁で光冨主将に回った。「絶対返してやろう」。思いを込めて振り抜いた打球は、左中間の二塁打。2者がかえって逆転に成功した。

 だが、九回に追いつかれ、タイブレークの末、勝利を逃がした。

 久保貴大監督は「勝ちきることはできなかったが、主将を中心に3年生が引っ張ってくれた」。大会前には1カ月ほど、3年生全員が交代で主将を体験し、チームをまとめる自覚を養った。

 実際に甲子園も訪れ、光冨主将は「絶対にここでプレーしてやろうと思った」。その思いは後輩に託す。「勝ちきれるチームになってほしい」(三ツ木勝巳)

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