第106回全国高校野球選手権山梨大会(朝日新聞社、山梨県高校野球連盟主催)は11日、1回戦4試合があり、第2シードの日大明誠はコールド勝ちした。12日は試合がなく、13日に山日YBS球場と富士北麓公園野球場で、1回戦計4試合が予定されている。

 (11日、全国高校野球選手権山梨大会1回戦 甲府南0―7甲府城西)

 両者無得点で迎えた三回表、甲府南の先頭打者、安達大翔選手(2年)は直球を得意な逆方向に打ち返した。打球は伸びて右越えの二塁打に。チーム唯一の長打となった。だが、ガッツポーズはなかった。

 「あまりテンションを上げず、冷静にいこうと。練習通りに打てた」

 清水亮太監督は「根がまじめ。練習でプレッシャーもかけてきたが、練習試合より良い結果を出してくれた。二重丸、花丸ですね」と喜んだ。

 その後、味方のセーフティー気味のバントの間に三塁を狙ったが、捕球した相手投手からの好送球でタッチアウト。先制点への好機を逃した。

 「スタートのタイミングが合わなかった。重要な場面だけにセーフになりたかった」と安達選手は悔しがった。

 チームは三回までの散発3安打に抑え込まれ、四回以降はすべて三者凡退。守備では相手打線を四回まで無得点に抑えたが、中盤から点差を広げられ、七回コールド負けした。

 安達選手に回った打順は2回だけ。それでも3年生との最後の試合を「とても楽しかった」と笑顔だった。

 甲府南は生徒の多くが国公立大学を目指す進学校。勉強との両立で練習時間も短く、中学や高校で野球を始めた選手も多い。清水監督によると、公式戦の勝利は7年以上ないという。

 中学で野球を始めた安達選手は「来年こそは勝ちたい。やっぱり野球が好きだから」。(豊平森)

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