RBCが5年かけて追いかけるウエイトリフティング一家、比嘉家。きょうだい4人が世界を目指す比嘉家では今、中学2年の末っ子、歩(あゆ)選手が急成長を見せている。

5年前、沖縄で開催された全国高校総体で、高校1年ながら全国準優勝に輝いた兄を憧れの眼差しで見つめていた男の子。

ー(2019年の取材)いい写真撮れた?

▽比嘉歩 「はい(笑顔)」

兄や姉を追いかけ練習に励んできた、ウエイトリフティング一家、比嘉家の末っ子、歩は当時小学3年生。3歳からウエイトリフティングを始めますが、当時は食べることが大好き、少しぽっちゃり体形だった。

そんな歩が、今、中学2年生となって急成長を見せている。


▽父・敏彦監督
「予想以上に伸びているので、逆にこっちがびっくりする」「長男から長女、次男を見て、おいしいところばかり全部もらっているので」

すでに歩は、中学2年で高校日本一に匹敵する力を身に付けていた。

▽父・敏彦監督と歩
父 「エースだからな比嘉家の。最終兵器だから」
歩 「がんばります」

そんな歩の中学生活をのぞくと…



男子生徒 「誰でも優しくて、勉強ができて、輝いて見えます」

幼い頃は体が硬く、けが防止のために必要な「股割り」を泣きながらやっていた歩。

小学5年の頃は、身長150センチで体重が70キロ。ロープにぶら下がるだけでも必死だったが…2019年の比嘉歩

減量に成功した今は、25キロの重りをつけ、両腕だけでロープを上っていく。

2024年の比嘉歩

▽比嘉歩
「どんどんできるようになって、腹筋も筋力もついてきていると実感するので、そこらへんは嬉しい」

▽父・敏彦監督
「甘えることなく、私生活でも家に帰っても体重を落とすために走ったりしています。言われなくても自分で走るんですよ」

「長女もですけど、みんなが世界に行っているので、世界のことしか頭になくて、国内ではなく、世界に行くための選考記録をどういう風にやっていくかが頭にある」
「そこら辺がだいぶ成長して記録がバンと伸びた。意識が変わっただけで」

世界を目指すきょうだいの存在に刺激を受け、意識を高めてきた歩。

目下の目標は週末開催される全国中学生選手権。自身が持つ61キロ級の日本中学記録の更新はもちろん、13歳にして、17歳以下の国際大会、アジアユース選手権の参加標準記録の突破を目指す。

▽比嘉歩 
「今から世界大会が多くなると思うので、もっと世界で戦える人に、オリンピックとかに出られる選手になりたいです」

無限の可能性を秘めた13歳。初の世界の舞台を目指して、7月14日の全国中学生選手権で勝負のときを迎える。

<取材MEMO>
驚くべき記録を出している歩選手。ですがまだ身長が伸びていることもあって、体に負荷をかける補強トレーニングはしていません。スクワット、デットリフトといった筋力強化をしたときにどれだけ伸びるか、伸びしろがまだまだあるということで、将来が非常に楽しみです。(取材 下地麗子)

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