優勝すれば“日本一の称号”が得られる天皇杯。7月12日、4回戦(ベスト16)以降の抽選会が行われ、それぞれの対戦相手が決定しました。

 7月10日に行われた3回戦でベスト16のうち15チームが決定した今年度の天皇杯。3回戦を勝ち抜いたチームの中で輝きを見せたのは、やはりチームを背負うエースと呼ばれた選手たち。J2の徳島ヴォルティスと対戦した去年のJリーグ王者ヴィッセル神戸は、徳島のサポーターがハーフタイムに「なかなか面白い試合を見せてくれている」と口々に話したように、前半は徳島の早い出足の前に大苦戦。それでも後半、この日が27歳の誕生日を迎えた初瀬亮選手のクロスを佐々木大樹選手が頭で決めて先制点を奪うと、後半28分には、途中出場のエース大迫勇也選手が出場直後のファーストプレーで鮮やかなゴール。その後も、卓越したポストプレーでチームに安定感をもたらし、2対0の勝利に導きました。

 テゲバジャーロ宮崎と対戦したガンバ大阪は前半10分に先制するも、後半の9分に追いつかれると、その後は攻め込まれる場面も出てくる嫌な展開。この勝負に決着をつけたのが、エース宇佐美貴史選手。後半29分、ジェバリ選手がスルーしたボールに素早く反応すると、キーパーの逆を突く正確にコントロールされたシュートでゴールネットを揺らし、2対1の勝利に貢献しました。

 4回戦、ヴィッセルは昨年度の準優勝チーム柏レイソルと対戦。今シーズン好調のガンバは湘南ベルマーレとの対決が決定しました。そのほか関西のチームでは、京都サンガF.C.が清水エスパルスに、エースへと成長が期待される原大智選手の2ゴールなど後半に3点を奪って鮮やかな逆転勝ち。4回戦では大分トリニータと対戦します。

 4回戦の中で注目のカードとなったが、3回戦で延長戦の末、セレッソ大阪に勝利したヴァンフォーレ甲府と、現在Jリーグで2位と好調の鹿島アントラーズの対戦。昨年は延長PK戦の末、甲府が鹿島に勝利してアップセットを起こしているだけに、因縁の対決に注目が集まります。

 8月21日に開催される4回戦の組み合わせは、以下のとおり。なお、雷雨のため、順延となった3回戦の最後の1試合、JSC(JAPANサッカーカレッジ)とレノファ山口FCの対戦は、7月17日に行われることが決定しました。

 今年の決勝は、11月23日。国立競技場で104回目の天皇杯王者が決定します。

【4回戦(8月21日)】
 1 長崎 対 横浜FM トランスコスモススタジアム長崎
 2 鳥栖 対 (JSC対山口の勝者) デンカビッグスワンスタジアム or 維新みらいふスタジアム
 3 広島 対 愛媛 ニンジニアスタジアム
 4 G大阪 対 湘南 パナソニックスタジアム吹田
 5 甲府 対 鹿島 JITリサイクルインクスタジアム
 6 柏 対 神戸 三協フロンテア柏スタジアム
 7 京都 対 大分 レゾナックドーム大分
 8 千葉 対 札幌 フクダ電子アリーナ

【準々決勝(9月18日)】
 A 1の勝者 対 2の勝者
 B 3の勝者 対 4の勝者
 C 5の勝者 対 6の勝者
 D 7の勝者 対 8の勝者

【準決勝(10月27日)】
 Aの勝者 対 Bの勝者
 Cの勝者 対 Dの勝者

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