(14日、第106回全国高校野球選手権静岡大会2回戦 富士宮東11―6静岡北)上限規定より2人少ない登録選手18人の富士宮東は、継投した2年生投手3人と2年生捕手のバッテリーを3年生が好守備でもり立て、2大会ぶりの3回戦進出を果たした。

 2点リードして迎えた四回裏1死二塁のピンチで、背番号1をつける原響輝投手(2年)が先発した森田徠雅投手(2年)の救援マウンドに上がった。身長162センチ、体重47キロと小柄な分、誰よりも制球にこだわる原投手。いつでもいけるよう準備していたが、重圧はあった。「守備がうまい3年生がいるから、安心して投げられる」。右邪飛、三振で後続を断つと拳をぐっと握り、「ナイスピッチャー」と声が飛ぶベンチへ笑顔で駆け戻った。

 九回に門田幸士投手(2年)にマウンドを譲るまで毎回走者を背負ったが、犠飛の1失点に抑えた。この日は、左前に落ちそうな飛球を飛び込んで好捕したり、内野の深くに飛んだ打球をうまくさばいてアウトにしたりと3年生が躍動。無失策から攻守にリズムが生まれ、最終回の5得点につながった。

 「2年生バッテリーが頑張っているから」と篠原庵利左翼手(3年)。7人の3年生は頼もしかった。

 3回戦は古豪浜松商と対戦する。帽子のつばに「感謝」「弱気は最大の敵」と書く原投手は「自分たちの力を発揮してくらいつきたい」と話す。(斉藤智子)

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