第106回全国高校野球選手権鳥取大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)第5日は14日、予定されていた2回戦3試合のうち、第2、第3試合は降雨で中止となった。第1試合の鳥取西―米子東の伝統校対決は、一、三回に打者一巡の猛攻を見せた米子東がコールド勝ちした。この日予定されていた残りの2試合は15日に、15日予定の2試合は16日にそれぞれ順延された。

(14日、第106回全国高校野球選手権鳥取大会2回戦 米子東9―2鳥取西)

 「今日は90点。要らない四球など、まだまだ詰めるべきことはある」。快勝にも、主将として大声でチームを引っ張った米子東の宮本芳孝捕手(3年)は試合後、次戦に向け気を引き締めた。

 悩んだ時期があった。自分は未熟でミスも多い。チームをしっかりまとめていた昨年の主将となぜこんなにギャップがあるのか。迷ってグラウンドで体が動かなくなることもあった。

 紙本庸由監督との面談などで、少しずつ気付いていった。「自分が良くなろう」と考えるのではなく「チームメートのために」。自分が打ちたい、勝ちたいではなく、「隣の選手に良いプレーを出させる」ように。

 三回は2人の走者を進める犠牲バントで好機を広げ、守っては3人の投手を巧みにリードして相手打線を抑え込んだ。

 次戦もこの日と同じ、やるべきことをやるつもりだ。(奥平真也)

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 大会第5日の始球式に登場したバッテリーは、鳥取市の倉田少年野球クラブの有本賢生(たかなり)さん(6年)と大谷凛斗(りんと)さん(同)。雨の中、力のある投球を見せた有本さんは「ワンバウンドになってしまったのが残念でした」。捕手の大谷さんは「たくさんの観客で緊張しました」。普段は軟球でプレーしているといい、有本さんは硬球の感触を「とても投げやすかったです」と話した。(斉藤勝寿)

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