（15日、第106回全国高校野球選手権栃木大会1回戦 足利大付2―1栃木商）

　栃木商の捕手寺内琉偉（3年）は、相手4番の提箸（さげはし）大雅（3年）に本塁打された1球を悔やんだ。七回、カウント2―2と追い込み、勝負に出た5球目だった。裏をかこうと、先発の石川文也（3年）に決め球のスライダーではなく、チェンジアップを要求。しかし、裏目に出て右翼席に運ばれた。「（投手に）もう少し低め、低めと合図していれば、違った結果になったかなと後悔している」

　それでも気持ちを切り替え、九回に二塁打を放ってチーム唯一の得点を挙げるなど最後まで奮闘した。「九回は自分からだったので、絶対にいってやろうと思った。好きなストレートが甘くきたので、フルスイングした」。試合後は涙が止まらなかった。（由利英明）

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