第28回全国高校女子硬式野球選手権大会(全国高校女子硬式野球連盟、兵庫県丹波市主催、朝日新聞社特別後援、阪神甲子園球場特別協力)が20日、開幕する。昨年より3チーム多い過去最多61チームが参加。予選トーナメント(T)を兵庫県丹波と淡路の両市で行い、勝ち上がった16チームが決勝Tに進出する。8月3日の決勝は、4年連続で阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で行う。

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 優勝候補の筆頭は、2年連続4度目の頂点をめざす神戸弘陵だ。選抜大会に続く2年連続の春夏連覇となれば、史上初の快挙となる。

 今春の選抜は5試合で計35得点、1失点と投打で隙がなかった。昨春から決勝の舞台を知るバッテリーがチームの要。最速120キロ台の左腕伊藤まことはピンチでギアが上がり、捕手・田垣朔来羽(そらは)はパンチ力がある打撃でもチームを引っ張る。

 全日本女子野球連盟の浜本光治副会長は「選手層の厚い神戸弘陵が抜けている。対戦チームは最少失点で僅差(きんさ)の戦いに持ち込めるかが鍵」とみる。

 対抗はクラーク国際仙台。昨年8月のユース大会で東北勢初の全国制覇を遂げた。その準々決勝で神戸弘陵に3―2でサヨナラ勝ち。今春は準優勝の東海大静岡翔洋に3回戦で4―5で惜敗した。右腕柴田栞奈(かんな)、左腕内田梨絵瑠の二枚看板が安定した戦いを支える。

 続くのは、駒大苫小牧か。昨夏の準決勝で神戸弘陵に1―3で敗れた当時の先発メンバー5人が残る。岐阜第一は準優勝した昨夏に3試合で完投した右腕桑沢明里を擁する。東海大静岡翔洋は打線に切れ目がない。

 春夏通算5度優勝の花咲徳栄と昨春準優勝の花巻東の対戦は、1回戦屈指の好カードだ。勝者は駒大苫小牧と戦う。

 初出場は聖光学院、滋賀短大付、姫路別所、つくば国際大の4チーム。聖光学院は甲子園常連の男子と同じ、青と黄を基調としたユニホームで挑む。「春から夏にかけて選手の成長は著しく、新入生も加わる。ガラッと変わるチームもある」と浜本副会長。番狂わせにも期待する。(高橋健人)

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