日本体操協会は19日、緊急会見を行い、パリオリンピック女子代表で、宮田笙子選手(19)が喫煙と飲酒により、代表辞退したことを発表しました。

日本体操協会・西村賢二専務理事
「時期としましてはこの6月末から7月にかけてでありますが、喫煙行為の確認ができました。プライベートの場での一度の喫煙行為。場所については、都内の某所と聞いております。時期は、同じ期間の6月末から7月初めの間の中で飲酒行為。場所は、ナショナルトレーニングセンターのアスリートビレッジの居室内」

事の発端は、内部からの通報でした。今月15日に強化合宿の地・モナコで、強化本部宛に宮田選手の喫煙に関する情報が寄せられます。16日、日本代表の原田コーチが本人に確認。一緒に、18日、帰国します。そのまま、両親も同席のもと、再度、事実確認を行い、本人が認めたということです。

9月に20歳となる宮田選手。急成長を遂げたのは高校時代でした。

2022年の世界選手権では、種目別の平均台で銅メダル。今年4月の全日本選手権では、個人総合で初優勝を果たすなど、エースとして、オリンピック出場を決めました。

先月には、オリンピックの舞台で挑む種目を試技会で披露しました。

宮田笙子選手(先月11日)
「自分が一番上ってことが、すごい不思議なんですけど、本当に初めはどうしようとか、考えることもあったけど、自分がちゃんとチームの軸にならなきゃいけないと思う」

なぜ喫煙してしまったのか。会見で繰り返されたのは“プレッシャー”という言葉でした。

日本体操協会・西村賢二専務理事
「目標に対して数々のプレッシャーもありながら、そのような行為に及んでしまった」

日本体操協会・藤田直志会長
「日本代表の体操選手は、常に高いポジションを求められている。それを達成しなければいけないという数々のプレッシャーに、日々、さらされている」

日本代表チームは、全員が10代で初出場。1964年の東京オリンピック以来、60年ぶりとなる団体でのメダル獲得にも期待がかかっていました。

体操女子日本代表・原田睦巳コーチ
「何の申し開きでもございませんが、ただ本当に彼女がものすごいプレッシャーと、残さなければいけない結果というものを、胸に抱えながら、日々を過ごしていたのは、ぜひ、ご理解いただきたいなと」

協会側は、選手に向け、行動規範をしっかり定めていました。

日本代表選手・役員の行動規範
「日本代表チームとしての活動の場所においては、20歳以上であっても、原則的に喫煙は禁止する。2016年度から数年かけて段階的に全面禁止とする」

それでも起きてしまったこの事態。オリンピックは4人で挑まざるを得ないそうです。

街の声です。

アルバイト(25)
「もったいないなって思う。たばこさえ吸わなかったら活躍できてたのに」

学生(21)
「ドーピングをしたとか、スポーツを侮辱するものじゃないから、全く出場禁止というのも厳しすぎる気もする」

会社員(50)
「甲子園とかでも問題を起こして頑張っていた人が甲子園出られないとか。厳しいと言えば厳しいが、自業自得と言えば自業自得」

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