(21日、全国高校野球選手権鹿児島大会準々決勝 鹿屋中央0―8神村学園)

 0―8で迎えた七回裏の鹿屋中央の攻撃。先頭の谷口優人選手(3年)は右前安打を放ち、味方のベンチに向かって雄たけびを上げた。

 神村学園とは昨年は決勝で対戦した。鹿屋中央は谷口選手が先発登板し、9回で4失点。延長十回タイブレークでリリーフがサヨナラ本塁打を打たれて敗れた。

 リベンジに向けて始動したが、ひじの故障に見舞われた。春の県大会の鹿児島商戦では本来の投球ができず、四回途中で6失点。それからは野手としての出場をめざし、リハビリに取り組んできた。

 登板することはなくてもチームは背番号1を託した。前原訊主将(3年)は「投げられなくても頑張っているお前がエースだ、という気持ちを込めました」と話す。

 谷口選手はシードの出水中央戦で3安打するなど、チームがノーシードからベスト8に進む原動力になってきた。「背番号1をつける責任を果たそうと思った」(宮田富士男)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。