(26日、第106回全国高校野球選手権西東京大会準決勝 早稲田実14―3日大二=五回コールド)

 ノーシードから4強まで勝ち上がってきた日大二の躍進の秘訣(ひけつ)の一つは、「働き方改革」ならぬ、「練習の仕方改革」だ。週休2日で、朝練もなし。選手に考えさせ、練習の質を高めてきた。

 改革に着手したのは斉藤寛文監督(30)。就任した2023年、学校から、職員の働き方改革で、練習の休みを週1日から2日に増やすよう求められた。

 斉藤監督はそれに応じ、さらに朝練もやめた。同時に、選手には練習時間が減った分をカバーするため、工夫を求めた。「全体練習がなくても、自分でできる練習がある」

 練習を減らしたことで、選手に自主性が生まれた。それぞれが自分の課題を考え、野球教室に通い始めた選手もいたという。斉藤監督は「(指示された練習で)疲弊することなく、野球を考え、探求する時間が増えた」と話す。

 26日の準決勝。序盤、早稲田実の打線に打ち込まれ、実力を十分発揮できずに負けた。斉藤監督は「私の育成力不足です」とする一方、成長した選手の今後の活躍に期待を示した。休むことが求められるのは世の中の潮流だとし、「休みながら工夫して、価値を生み出す力を社会でも役立ててほしい」=神宮(中村英一郎)

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