プロ野球ドラフト会議まであと3か月―。広島6大学野球の春季リーグ戦を制した広島経済大学には、プロも注目する有力選手がいます。秋のリーグに向け、実力を高める選手たちを取材しました。
この春、リーグ通算30度目の優勝を果たした広島経済大学。4番の 寺本聖一 選手は、広島商業高校時代から注目された逸材でした。身長は170センチと大柄ではありませんが、ハードなトレーニングでスケールアップに成功しています。
広島経済大学 寺本聖一 選手(外野手)
「ぼくは背が小っちゃい方なんで、スケールが大きくなっていかないと、もっと上の世界でやれないっていうふうに思っているので」
「打球速度だったり、あと足の速さもちょっと速くなったりとか、肩も強くなったり、ワンランク、高校のときよりはスケールっていうか全部、スピード感が増していると思うので」
成長したのはプレー面だけではありません。チームを背負う責任感で、秋のリーグに挑みます。
寺本聖一 選手
「使ってもらっている部分に対して、4番でもありますし、そこはしっかり自覚と責任を持って打席に立ちたいと思っていますし、それなりに誰にも負けないぐらい、やっぱり練習しないといけないと思っているので、そこはしっかり自分の中で持ってやっていきたいです」
そして、ことしになって評価を高めているのが、エース・安岡拳児 投手(高知~広経大)です。MAX147キロの速球にカーブやスライダー、春季リーグでは防御率0.46で最優秀防御率にも輝きました。
広島経済大学 東賢孝 監督
「球の質がすごくいいですよね。自分もやっぱり社会人でずっと監督をしてきたので、言ってみれば社会人のピッチャーっていうのをずっと見てきているんですけど、その中でもあそこのまっすぐっていうのは、社会人の本当にいいピッチャーと比較しても劣らないぐらいの手元でピッとくるような、そういう球を投げるので」
試合で結果を残し、ベテラン監督も能力の高さを認めますが、夢であるプロ野球界から注目されるためには球速も必要だと感じています。
広島経済大学 安岡拳児 投手
「(課題は)やっぱり球速だと思います。球速だけではダメだと思っていたので、とにかく回転数だったり、手元に伸びるまっすぐとか、キレっていう面を意識して練習に取り組んできたんですけど、やっぱりキレだけじゃなくて、スピードがプロに行くには1つのカギになってくるんだなって、この全国でわかったので、今は球速を上げるためのトレーニングをやっていますね」
変化球の精度・安定感・チームメイトの信頼―。エースとして求められる要素をあわせ持つ右腕は、チームの勝利にこだわりながら、少年時代からの夢も追いかけます。
安岡拳児 投手
「個人の成績としてはやっぱり春に取ったタイトルを全部、もう一度、秋にもタイトルを全部取ることと、チームとしては必ずこのリーグを勝ち抜いて、しっかり中四国も勝って全国に行くことが、ぼくたちのまずスタートラインになるので」
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小宅世人 アナウンサー
実は大学4年生の選手たちは、高校時代、新型コロナの影響で甲子園の大会がなかった選手たちなんです。そういったところでは1試合1試合、大舞台でプレーできる喜びを感じているんです。
中根夕希 キャスター
高校生のころはくやしかったでしょうから。大学時代、がんばってきたことをしっかり出し切ってほしいです。
小宅世人 アナウンサー
広島経済大学といえば現在、プロで活躍しているソフトバンクの 柳田悠岐 選手、ヤクルトの 尾仲祐哉 投手を輩出しているんですが、さきほどのバッターの寺本聖一選手は、柳田選手を目標にがんばっているという話もありました。広島経済大学から新たなプロ野球選手が生まれるかどうか、そういったところも注目したいです。
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