第106回全国高校野球選手権静岡大会は27日、草薙球場で準決勝2試合がある。第1試合は掛川西と加藤学園、第2試合は静岡と聖隷クリストファーが対戦する。いずれも実力校で、これまで総合力の高さを見せてきた。戦いぶりと特徴を紹介する。(斉藤智子)
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掛川西は4試合で失点4と、4校で最も少ない。遊撃手の山下陸人主将(3年)を中心としたセンターラインの堅い守りで、エースの高橋郁真投手(3年)ら投手陣をもり立て、2回戦、4回戦は1点差の接戦を粘り強く勝ちきった。準々決勝では冬場にしっかりバットを振り込んだ成果を発揮し、チームで15安打を放った。
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加藤学園は4試合で盗塁10を決め、4校で最も多い。準々決勝の浜松工戦で屋海州選手(3年)が2点スクイズを決めるなど、攻撃的な走塁が目をひき、選手一人ひとりが状況判断に優れる。4試合すべてで10安打以上を記録。4回戦は初回に片山晴貴選手(3年)の2点本塁打で逆転、六回には4点差を再逆転する勝負強さを見せた。
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静岡は、4試合すべてで10安打以上を放ち、チーム打率3割8分は4校で最も高い。二遊間を中心とした堅い守りからリズムをつくる。安定した投手陣を誇り、ここまでエース谷脇健心投手(3年)ら6人が登板し失点6。準々決勝の静岡商戦では、打の主軸も担う中野桜佑選手(3年)が無四球で三塁を踏ませず完封した。
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ノーシードから勝ち上がった聖隷クリストファーは攻守に隙がない。5試合で犠打19は、他の3校の倍近い多さと手堅く、相手のミスも見逃さずに点につなげてきた。打撃では、稲岡輝太選手(3年)が20打数10安打5打点と好調。エース袴田行紀投手(3年)は4試合で先発し、持ち味の制球力と緩急をつけた投球を発揮してきた。
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